ゼミは学生が主体となって、グループや個人で立てた研究テーマに取り組みます。少人数であることが特徴で、活発なコミュニケーションを通して個人研究をしたり、グループワークをしたりすることが多いです。
自分が関心を持つ分野、テーマについて深く学べるほか、発表の経験を積むことで、社会人になっても役立つスキルを身につけることが出来ます。また、資料をまとめる能力やプレゼンテーションスキルを磨くことができ、ゼミ生や教授との繋がりも深まります。
通常の講義となにが違うの?
通常の講義と比べて、ゼミでは生徒と教授の双方向でやりとりする点が大きな違いです。活発なコミュニケーションが行われ、関心分野の専門的な知識を深めることができるので、実践的なスキルと知識を得ることができます。
通常の講義と比較したときの、ゼミの特徴を以下にまとめてみました。
- 10人前後の少人数で構成される
- フィールドワーク、プレゼンテーション、研究発表が多い
- 自分で研究テーマを立てる
- 先生との距離が近い
- 卒業まで所属し、長期にわたって関わることも
このように、通常の講義と比べてゼミでは学生同士や教授との対話が活発です。
ゼミの決め方
一般的に、ゼミは長期に渡って所属し、卒業論文や卒業制作にも大きく影響します。そのため、どこのゼミに所属するか、きちんと考える必要があります。
みなさんに少しでもお役に立てたらと思い、現在ゼミに所属している私からいくつか重要だと思うゼミ選びのポイントを紹介させていただきます。
①見学や説明会に行って雰囲気を知る
ゼミの雰囲気を知るには、実際にゼミ見学や説明会に参加することが大切です。
わたしは説明会に参加したことが、現在のゼミに所属したいと強く思うきっかけになりました。当時、私は既に第一希望のゼミがあったので、特に関心も持たず、成り行きで説明会に参加していました。しかし、そこでこれから学ぶことや雰囲気を肌で感じて「ここはきっと私に合うところだ!」と直感ですが確信したのです。当時を振り返って、あのとき説明会に参加してよかったと心から思っています。
見学の他にも、現役のゼミ生が説明会に参加していることもあるので、そこで先生と学生の関係性をみて自分と相性が合うかなどの判断材料にしてみてください!
②担当教授の講義を受けてみる
そのゼミを担当する教授の講義を受けることで、自分の関心分野と照らし合わせたり教授との相性をみたりすることが出来ます。
今までを振り返って「あの講義面白かったな」「あの先生気が合いそうだったな」という心当たりがあれば、その教授が担当するゼミを調べてみるのも良いでしょう。
③ゼミ生の卒業論文・卒業制作をみる
先輩がそのゼミでなにを学んできたのか、どんな研究をしてきたのか知ることができます。ゼミによってかなり特徴があるので、テーマだけでもざっと目を通してみてください。
卒業論文だけでなく卒業制作を行うゼミもあるので、自分がやりたい研究ができるゼミを選択することも大切です。
私は、卒業論文と卒業制作のどちらにも取り組めるゼミに所属しました。
④担当教授と実際に話してみる
授業内容はもちろんですが、先生との相性も同じくらい大切です。また、ゼミ選考において、担当の教授が自分を「認知している」というのは、かなり大きいです!
もし最後の一枠を選ぶとき、全く同じ評価基準の生徒が二人いたら、きっと顔と名前が一致している生徒、もしくは話したことがある生徒を選ぶでしょう。実際「成績関係なくアピールしてくれた子がいたら合格にするよ」と公言している先生もいるそうです。
ちょっとずるいくない?と思ってしまいますが、現状そういったこともありえるのです。ゼミ見学や説明会に足を運んで、先生に質問して話すきっかけを作ると良いですね。ついこの前も、私が所属するゼミの見学に来ていた一年生が「このゼミに入りたいと思いました!」と言っていました。
実際にゼミに所属した感想
私にとって、ゼミは大学生活の中で最も大きな学びと経験を得る場所になるのだろうと今から確信しています。所属して一年も経っていませんが、既にゼミで得たものは多く、この大学に進学した意味を感じているほどです。
ここからは、現在ゼミに所属する大学生の一例として、私の感想を皆さんにお伝えします。
思っていたより硬苦しさがなくて楽しい!
当初、ゼミは一般的な講義と比べて内容が特殊でレベルも高く、ついていけるだろうかと不安を感じていました。
私が所属するゼミでは、写真や動画、スケッチ、さらにインタビューや観察を通したビジュアルなアプローチで調査研究を行います。一見難しそうですが、調査方法を一つずつ学び、次にそれを実践していくので、自然とスキルが身についていきます。
常に生徒が発言しやすい雰囲気で、分からないことは誰かが教えてくれたりグループで導き出したりします。そのため、少人数ながら過ごしやすく、楽しく学ぶことができています。
自分の研究成果を見てくれるひとがいる安心感
大学では「講義に出席して期限までに課題提出」を繰り返すことで成績をもらいます。しかし、提出したところで個人的なフィードバックはないし、具体的にどんな評価をしてくれたのか知る由もありません。
ゼミでは、研究テーマを立てるところから完成まで、全ての過程を先生が常に見守ってくれます。さらに、発表や読みあわせの機会がある度に生徒同士でフィードバックを行うことで、お互いの進捗を把握できます。自分の頑張りを見てくれる存在は、とても大きな支えになります。
私は現在、個人的に思いが詰まった調査研究を長期に渡って取り組んでいます。初稿が完成し、私の原稿を読んでくれたゼミ仲間は「論文で感動したのは初めて。とても良い研究だね」と話してくれました。嬉しさと同時に達成感を感じました。自分の研究をちゃんと見てくれている人がいるのは、ゼミの魅力のひとつです。
関心分野や得意なことを見つけるきっかけに
それぞれのゼミは、なにかしらの専門分野に基づいているはずです。そのため、ゼミに所属したということは、少なからずその分野に関心があるということです。
そこからゼミでの学びや研究を通して「文章を書くのが得意なんだ」「映像制作が好きなんだ」と自分の得意なこと、関心のある分野がどんどん明確になっていきます。先生からフィードバックをもらう過程できっかけを掴むこともあります。多様な研究に触れる機会が増えるので、新しい関心を持つきっかけもどんどん訪れるでしょう。
ゼミで自分の可能性を広げよう
ここまで、ゼミについて色々お話してきましたが、いかがでしたか?
みなさんにとって参考になったこと、なにかのきっかけになるものをお伝えできていたら嬉しいです!みなさんの大学生活が充実したものになるよう応援しています。