Stray Kids(ストレイキッズ)とは
リーダーであるバンチャン自らメンバーを集めて結成し、サバイバル・リアリティ番組を通して2018年3月25日にデビューした韓国の8人組ボーイズグループ。メンバー全員が、曲作りからレコーディング、振り付けまで、全てのプロデュースを担う自主制作アイドルです。2020年3月18日にベストアルバム「SKZ2020」にて、日本デビューを果たしました。
Stray Kids(ストレイキッズ)の由来
Stray Kidsは、「彷徨う子供たち」を意味しています。“Stray Kids”の“Stray”には、古い伝統や形式、システムを打ち破り、そこから抜け出すという意味が込められています。(Stray Kids Official Website (straykidsjapan.com)より)また、「世界中で彷徨っている子供たち、人々を自分たちの音楽で照らす」というメッセージも込められています。略してスキズと呼ばれることがほとんどです。
ファンダム名
ファンダム名は、STAY(ステイ)。Stray Kidsから“r”をとると“stay”になります。「STAYはStray Kidsが存在する”reason(理由)”だから」とリーダーであるバンチャンは話します。
Stray Kids everywhere all around the world
これは、スキズにとってとても大切なスローガンです。ここでいうStray Kidsは、世界中の彷徨っている人々のことです。スキズが世界を制しどこにでもいるという意味ではなく、“すべての人と繋がっていれば、その瞬間どこで何をしていても私たちは無敵で素敵なんだ“というメッセージが込められています。目的もなくただ彷徨い続ける人、孤独を感じている人、悲しい思いをしている人、どこで何をしていても、僕らが繋がっていれば無敵…
授賞式やライブで、スキズはこのスローガンを掲げてくれます。歌詞に登場することも多々あります。特に、ライブ終盤では必ずこのスローガンをスキズとステイで叫ぶ瞬間があります。
スキズ「Stray Kids everywhere all around the world」
ステイ「You make Stray Kids stay」
サバイバル・リアリティ番組
韓国4大事務所のひとつであるJYPの練習生たちのデビューをかけたサバイバル番組で、ストレイキッズが誕生しました。
通常のサバイバル番組では、デビューを夢見る練習生たちが様々なオーディションやミッションに挑戦し成績を残した最終メンバーがデビューを掴み取りますが、スキズのサバイバルは異例の形式で行われました。
JYPの代表であるJ.Y.Park(パク・ジニョン)が、当時信頼を置いていた練習生のバンチャンに “一緒にデビューしたいメンバーを選びなさい” と声をかけ、バンチャンが自らの手で8人のメンバーを集めました。そのため、サバイバルで初めてパクジニョンと対面したメンバーもいたそうです。
「全員でデビューする」という異例の目標を掲げながらJYPに挑んだサバイバル番組でした。
現在、公式で視聴できるサバイバル番組は編集バージョンのみYouTubeにて公開されています。
楽曲の特徴
スキズの音楽は麻辣味といわれるほど、中毒性の高い独特なリズムと巧みな言葉遊びが詰め込まれています。K-POPの枠を飛び越えた、スキズにしかできない音楽が魅力的です。
本国(韓国)人気を獲得しやすいコンセプトや楽曲は、爽やかでかわいいものや耳に馴染む聞きやすい曲調が求められますが、スキズはスキズの音楽を貫くところがかっこいいです。
現在は非常に高い支持を得て活躍していますが、デビュー前から注目を集め期待されてきたにも関わらず、全ての人に好まれる音楽よりも自分たちが作りたい楽曲で勝負しつづけることは決して簡単なことではありません。曲だけでなく振り付けもかなり新鮮で変わったもので、まさにストレイキッズだけの世界観を作り上げています。それも、メンバー自身が新しい挑戦をしようと試行錯誤しながら作り上げた努力の結晶でもあります。
ユニット曲やソロ曲では、個人やメンバー同士の雰囲気、ひとりひとりの感性を最大限に生かした幅広いジャンルで曲を出しています。
アルバム
ここからはストレイキッズのアルバムを紹介します。
ストレイキッズとして初めて出したアルバムは、「Mixtape」です。デビューアルバムの前のPre-Debut Albumとして、リリースされました。サバイバル番組で披露した7曲が収録されており、もちろん全て自作曲です。また、収録曲のうち3曲は、サバイバル番組でユニットごとに披露した楽曲です。「GLOW」は、チャンビン・リノ・フィリックス、「School Life」は、ハン・アイエン・ウジン(元メンバー)、「4419」は、バンチャン・ヒョンジン・スンミンで構成されていました。
hell(地獄)+elevator(エレベーター)をかけてメンバーが作った造語。サバイバル番組で誕生したHellevatorは、練習生の地獄のような日々から必死に這い上がろうと自分自身を奮い立たせる覚悟の曲です。この曲は女性キーでつくられていたため、パクジニョンから「男性が歌うにはあまりにも高すぎる」と指摘されましたが、堂々と歌えるまで必死に練習を重ね、そのままリリースしました。そして、デビュー曲である"District9"ではさらに高い音域を設定し、リリースしました。
2018年3月にミニアルバム「I am NOT」でデビューを果たしたスキズは、メンバー自ら作詞・作曲・プロデュースを手掛ける等、非凡な才能をもったグループとして大きな注目を集めました。その後、「I am WHO」,「I am YOU」をリリース。私は私じゃない、では私は誰なのか、そうか私は君なんだ、とI amシリーズを通して、自分自身を問い続けました。
2019年、「Clé:MIROH」,「Clé:Yellow Wood」,「Clé:LEVANTER」の3作をリリース。Cléは、フランス語で鍵という意味を持ちます。目の前にふたつの道が分かれていたとして、その鍵で一方を選べば、他方を選んだ自分が経験するであろう全てを放棄することになる葛藤を表現しています。
3年目に入ったスキズは、会社の方針や意見に影響されず、自分たちの作りたい音楽とメッセージをさらに強く込めた作品を世界へ届けます。ストレイキッズの大きな特徴の一つとして、アルバムや曲名、歌詞に登場する言葉遊びやメンバーのアイデアによる造語があります。
2020年に出した二つのアルバムでは、音をそのまま韓国語で当て字にするともう一つの意味が浮かび上がります。
「GO生」→GO LIVE(고생)”苦労“
「IN生」→IN LIFE(인생)”人生“
2021年、“スキズの音楽は工場から出る音みたいでうるさい“と批判され、それをアルバムのコンセプトにしたものが「NOEASY」です。所属事務所から初のミリオンセラーを記録しました。ここでも、NOEASYは、no easy - noisyと二つの意味がかかっています。
同年、シーズンソングとしてミニアルバム「Christmas Evel」をリリースします。ここでは、Eve – Evilをかけています。タイトル曲には、スペイン語でメリークリスマスという意味の”Feliz Navidad”と、”Felix never bad”をかけてメンバーのFelix(フィリックス)を登場させる、自主制作だからこそできる遊び心を取り入れたフレーズにも注目です。
2022年、ミニアルバムODDINARYとMAXIDENTの二つをリリース。「ODDINARY」 は、odd(異常)+ordinary(普通)の単語を組み合わせた造語です。人は誰もが他人と違った姿やおかしな一面を持っているが、異常であることは決しておかしいことではなく普通のことであるというメッセージが込められています。
「MAXIDENT」は、maximum(最大)+accident(事故)/incident(事件)をかけ合わせた造語で、恋に落ちた瞬間を最大の事件と表現した”CASE143”がタイトル曲としてリリースされています。
2023年は、フルアルバム「★★★★★(5-STAR)」がリリースされました。GO生のタイトル曲”神メニュー(God’s menu)”に、「Cookin’ like a chef I’m a 5 star ミシュラン」というフレーズがあります。今回は、その5 starがアルバム名として登場しているのです。実際には、ミシュランは三つ星までしか存在しませんが、スキズは独自に五つ星というランクを作り、それを最高級の格付けと表現しました。タイトル曲である”특(S-Class)”は、日本語で「特」という意味です。「特」には、特別、特級、特異といった様々な意味が含まれます。5-STARは、ストレイキッズの音楽に対する自信や今まで自分たちがやってきたことを肯定する自負心に溢れたアルバムです。
そして同年11月、人間の持つ様々な感情を表現し、樂とROCKをかけたミニアルバム「樂-STAR(ROCK STAR)」がリリースされました。タイトル曲”락(樂)(LALALALA)”のMVでは、高まる緊張感や恐怖心から生まれる喜びや怒り、哀しみの感情に打ち勝ち、最後に樂が残るというメッセージ性の強い世界観を表現しています。
Intro(イントロ)
スキズは、アルバムがリリースされるたびに、「Intro」というコンテンツを公式YouTubeにて公開しています。そのアルバムへの思いやそこに至るまでの制作過程、レコーディング、ダンス練習風景が、ありのまま写されています。完全な自主制作グループならではの面白さでもあり、本人の口から本音を聞くことができるのでとても重要視されているコンテンツです。
以下は、GO生のアルバムがリリースされたときのIntroです。GO生のタイトル曲である「神メニュー」は、スキズの本当の始まりともいえる楽曲です。今となっては、スキズを形容する楽曲といっても過言ではありませんが、実は直前まで神メニューは収録曲にすら入っていませんでした。
撮影もすべて終えた状況のなか、メンバーは直近に完成した神メニューをタイトル曲にするべきだと強く主張し、事務所もメンバーを信じタイトル曲の変更から撮影の撮り直しまで、全て組み替えました。スキズが自分たちの選択した道に確信を持っていたことに加え、メンバーを信頼し、許可を下した事務所も素敵です。
それ以降、事務所は、「これからはこの子たちに企画を任せて我々は細かなサポートをするべきだ」と確信したそうです。
Mashup Video
スキズは、Introの他にも、アルバム発売前に Mashup Videoを公開しています。
アルバムに収録されている楽曲のボーカルトラックや伴奏トラックなどをそれぞれ抽出し、ミックスしたり重ねたりすることでまるでそれが一曲であるかのように繋ぎ合わせます。あまりに大きなスポ(ネタバレ)では?と思うかもしれませんが、Mashupされたものと実際の楽曲を比べてみると、bpmや裏メロが編集されていて、全く違った音楽であることが分かります。
また、一方の伴奏にもう一方のボーカルを重ねていたり、何曲も重ねていたりするので、音源が公開されてから改めてMashupを聴くと、この曲の裏にほかの曲が流れていた、なんともないと思っていたこのリズムが実はタイトル曲のハイライト部分だった、といったことがあります。
これも、自分たちで音楽を作っているからこそできる強みだと思います。彼らが音楽で自由に遊び、楽しんでいることが伝わるので、ステイもカムバ期間(カムバック=新曲やニューアルバムをリリースすること)は、Mashupが公開されるのを楽しみにしています。
3RACHA
バンチャン、チャンビン、ハンの3人で構成されたプロデュースチーム。スキズのほとんどの楽曲を製作しています。練習生のとき、会社に秘密でミックステープをネットに公開していたこともあります。
同世代に共感しやすい歌詞で、恋愛曲よりはその年代特有の悩みや励ましの曲が多く、直接的な表現で共感を呼んでいます。また、2023年9月23日のGlobal Citizen Festivalでスキズがパフォーマンスする予定でしたが、メンバー3人の交通事故により、急遽3RACHAだけでの出演となりました。出演を取りやめる選択肢もあった中で、スキズとして3人が堂々とステージに立つ姿は、揺るぎないメンバーからの信頼とスキズの音楽を生み出すプロデュースチームとしての責任感を感じました。本当にかっこいいです。
2023年12月14日、フィリピンで開催された2023AAA(Asia Artist Awards)にて、3RACHAがベストクリエイター賞を受賞しました。ストレイキッズの音楽が大衆的に認められた瞬間であり、スキズの中心核である3RACHAがこうして価値のある賞を受賞できてとても誇らしい気持ちです。
3RACHAの他に、ダンスチームのDANCE RACHA(リノ、ヒョンジン、フィリックス)、ボーカルチームのVOCAL RACHA(スンミン、アイエン)が、それぞれの担当を担っています。それぞれの担当はありますが、実際はメンバー全員が曲作り、ラップ、ボーカル、ダンスをこなすことができます。
次のページ:メンバーについて
メンバーについて
人間性を見て練習生を判断するJYPならではの関係性を築いているストレイキッズ。日常生活ではメンバーみんな礼儀正しく、ほのぼのとした空気感でスタッフからも愛されています。楽曲は力強くヒップホップ感満載ですが、実際は年齢に見合った等身大の姿で、無邪気な笑顔を見せます。
Bang Chan(バンチャン)
本名:バン・チャン/クリストファー・バン
誕生日:1997年10月3日
ストレイキッズのリーダーであり、長男。オーストラリア国籍です。絶対的な信頼感と包容力で、メンバーへの愛情は誰にも負けません。グループ名やロゴも、バンチャンが自ら考えました。
鍛えられた体で、ステージに立つとまるで狼のような強さを感じますが、普段はとてもお茶目で、えくぼのあるかわいい笑顔が魅力的です。
現在は休止中ですが、2019年1月から、毎週「チャニバン」というコンテンツでライブ配信を行っています。「辛いことがあったときいつでもここを避難所だと思ってください。毎週必ず来ます。」と約束してくれてから、どんなに忙しくても、体調を崩して声が出なくても、必ずライブ配信をしてくれました。ハロウィンにはセルフメイクで仮想したり、ステイの誕生日にはピアノを弾いたりしてくれました。
何年も続けて約束を守ることは決して簡単なことではないのに、どんなに忙しくなっても当たり前のように会いに来てくれました。チャニバンで、過去の経験や苦悩、自分の抱えているコンプレックスをさらけ出して率直に語ってくれる姿は多くのステイが救われてきたと思います。
また、バンチャンは故郷であるオーストラリアから離れ、7年間練習生を経験しています。そのため、練習生が辞めていく光景を何度も目にし、いつの間にか感情を失ってしまった時期がありました。そんなとき、その虚しさを温かい感情で埋めてくれたのがメンバーでした。バンチャンは、メンバーがいなかったら此処にいなかったかもしれないと話します。
だからこそ、スキズに対する思いは非常に大きく、どんなことがあっても自分がメンバーを守るんだと何度も口にしています。
スンミンとハンが出演予定でしたが、直前にハンが体調不良で出演できなくなり、バンチャンが急遽出場決定となりました。この曲を全く知らない状況でしたが、なんと一時間で仕上げてスンミンとステージに立ったそうです。
マニアックツアーのアンコール公演で発売された日本オリジナルグッズをひたすら開封していたときのチャニバンです。日本語めっちゃしゃべります。可愛いです。
LeeKnow(リノ)
本名:イ・ミンホ
誕生日:1998年10月25日
スキズの次男で、ダンスラチャ。究極のツンデレです。また、体幹が強く、重みのあるダンスが特徴的です。
メンバーやステイにいたずらしたり毒舌だったりしますが、実は誰よりも奥深く、素直で優しくて思いやりがあります。普段の様子を見ると、ほとんどが「ツン」なので誤解されやすいですが、本当はとてもやさしくてあたたかくて、気遣いができる人です。
猫が大好きで、動物病院や遺棄猫センターで保護したり、知人から引き取ったりして、現在は実家で3匹飼っています。また、リノは練習生になる前からユニセフ定期後援しており、デビューしてからもアフリカにいる年下の子と文通をしているそうです。
料理とキャンプ、魚釣りが趣味なので、ブイログで一人キャンプしている様子が沢山見られます。プリンや日本のアニメが好きなので、日本語も堪能です。リノは初め左利きでしたがメンバーのために右手も練習し、今では両利きです。(凄)
JYPに入社する前は、防弾少年団(BTS)のバックダンサーをしていたので、一緒にツアーを回った経験があります。アイドルの夢を諦めかけていましたが、大きなステージに立って、ステージの主人公になりたい気持ちが強くなったと話します。
デビュー時からすでに実力が備わっている韓国アイドルがほとんどの中で、リノは未熟な状態でのデビューでした。サバイバル番組で実力不足からの脱落から、デビューに至るまでの過程を見ても、まるで別人のように成長を遂げています。デビュー後も、一年単位、半年単位でみても明らかに上達していることが分かります。
表では自分のことを全く話さないリノですが、ものすごい努力を今でも継続し、積み重ねて成長していることが分かるので、さらに応援したくなります。
パッとみて”リノ良いかも..”と思った方はこのチッケムが刺さるかと…
1998年生まれでコラボしたときのステージです。"호랑이"は”虎”という意味です。
2023年上半期にプライベートで大阪旅行したときのVlogです。日本語めっちゃしゃべります。一緒に映っているお友達はリノログ出演回数最多です。
Changbin(チャンビン)
本名:ソ・チャンビン
誕生日:1999年8月11日
3RACHAの一人。スキズの誇るダークラッパーで、力強いラップと弾けるような音で、パフォーマンスをよりスキズらしいものにしています。
がっしり鍛えあげられた力強い体とクールな三白眼からは想像できないほど、愛嬌満点です。
また、チャンビンの日々の言動から「ミーム製造機」と呼ばれ、K-POP界のムードメーカー的存在になっています。最も有名なのは、SKZ-TALKER(YouTubeコンテンツ)にて誕生した、「主体性(ジュッテ)」です。
チャンビンのメンバーからの信頼度は非常に厚く、弟たちだけでなく、兄たちからも頼りになる存在です。なによりフィリックスのチャンビン愛が凄まじいです。
私がチャンビンの人間性に惹かれた大きなきっかけは、メンバーが「面白くて死にそう」と発言した瞬間、チャンビンの表情が一変しメンバーに言葉を訂正させたときのことです。カメラが回っているときも、ライブ配信中で大勢のステイが見ているときでも、その発言を流さずメンバーをとがめる姿にチャンビンの芯の強さと優しさを感じました。
作詞家として、言葉の影響力を理解しているからこそ、他愛のない会話でも普段から自分の言葉に責任を持たせようと注意できるチャンビンが本当にかっこいいです。こんなかっこいい人なかなかいないと思います。
基本的に、スキズの楽曲ではほとんどラップを担当していますが、もちろんボーカルも非常に高いスキルを持っています。ボーカルでは、雰囲気も発声もまるで別人のように感性豊かで優しくて柔らかい歌声を披露します。
チャンビン「”Streetlight"は、1人で傷つき、悲しんでいる人、他人に言えない人、悲しいのにまるでそうでないふりをして笑う人を、街灯に例えて表現した曲です。誰かに悩みを相談すると、全ては解決できませんが、打ち明けるだけでも心が安心します。実は、この曲を書く前、誰にも言えなくて一人で悩んでいた時期がありました。歌詞を書いてレコーディングしているうちに、誰かに打ち明けたような気がしました。この曲を聴いてくださる方々も、必ず一緒に悲しんでくれる、自分の話を聞いてくれる誰かを見つけられたらなと思います。」
Hyunjin(ヒョンジン)
本名:ファン・ヒョンジン
誕生日:2000年3月20日
ダンスラチャのひとりで、どんな世界観にも入り込む憑依型パフォーマーです。一曲だけでも汗が止まらないほど、常にダンスに命を懸けています。
そんなヒョンジンは、初めダンスが苦手でした。そんなとき、ある練習生に「お前は顔が良いからデビューできる」といわれ、自分を否定された気持ちになったそうです。スキズのなかでも、唯一のスカウト入社で、周りから出遅れ、そんな自分の姿が嫌で鏡すら見られなかった時期があると言います。
ヒョンジンの夢は、「デビューする」ことから、この中で「一番上手に踊ること」へと変化しました。当時を振り返り、「夢はメインダンサーになることと言ったら周りの人に笑われたし、自分も笑っていた」と笑って話していましたが、当時はとても傷ついていたし、悔しかったと思います。
猛練習し、スキズのメインダンサーとしてデビューした後もダンスを磨き続け、韓国のstudio choomから、最もダンスが上手な人に選ばれました。
また、ヒョンジンは感性豊かで芸術肌です。自分の感情を絵や文章、写真で表現することが得意です。
普段はパボ(おバカ)ラチャの隊長として活躍しています(メンバー公認)。少し抜けているところがとても愛らしく、ステージ上からは想像もつかないギャップがあります。気になる方はパボラチャで検索してみてください。
さらに、普段はヒョンジンとそっくりなことからイタチと呼ばれていますが、もちもち肌なことから水餃子とも呼ばれています。
振り付け、衣装、セットなど全てヒョンジン考案によるものです。ヒョンジンのアイデンティティが詰まった宝物のような作品です。
HAN(ハン)
本名:ハン・ジソン(名前からやばくないですか?私情です。)
誕生日:2000年9月14日
3RACHAのマンネ(末っ子)で、オールラウンダーとして知られています。とても繊細な恥ずかしがり屋さんで内気な性格ですが、グループ内では人懐っこく、チャンビンと同様ムードメーカー的存在です。
ラップ、ボーカル、ダンス、作詞作曲全てにおいて非の打ち所がない評価を得ています。特に、即興ラップはハンの特技です。練習生時代、月末評価でなにも用意していなかったハンは、フリースタイルラップをしたそうですが、先生にもう一度やってほしいと言われ、一回目にやったラップを思い出しながらなんとかごまかしたそうです。
ちなみに、私は練習生時代エピソードのなかで、3RACHAとして月末評価を受けたときにラップステージを終えたハンが、なにかに触発されたのか、先生と大勢の練習生の前でいきなり自撮りを初めて怒られたエピソードが好きです。
幼少期から学生時代までは、マレーシアに住んでいました。当時、お父さんとジャングルツアーに参加したとき、川に落ちてワニに食べられそうになったことがあるそうです。(結構本当に危なかったらしいです)
また、学生時代はほとんど家にいたため、学校というものを経験したことがありません。ハンが初めて集団生活を経験したのは、練習生のときでした。しかし、人とどう関わるべきなのかわからず、いつの間にか自分の周りに人がいなくなっていたと本人は話します。誰とも馴染めず、”この世界で僕はたった一人のエイリアンのようだ”とデビュー後に「Alien」という曲を出しています。
自作曲では叙情的な曲が多く、三時間で完成した名曲もありますが、本人は曲のビハインドや当時のことを覚えていないことがあります。
Felix(フィリックス)
本名:イ・フィリックス・ヨンボク
誕生日:2000年9月15日
ダンスラチャのひとりで、そばかすとかわいらしい顔立ちからは想像できない超低音ボイスが特徴です。バンチャンと同じく、オーストラリア国籍です。あたたかい太陽のような存在で周りに幸せをもたらすことから、ヘンボク(幸せ)+ヨンボクでヘンボギと呼ばれています。”ぴり”とも呼ばれています。可愛い。
何事にも一生懸命で、ステージだけでなくバラエティにも全力で取り組みます。そのため、本人の一生懸命やっている姿がとても愛らしく、出演者や見る人を虜にします。
趣味は、ブラウニーやクッキーを作ることです。メンバーや出演者にプレゼントしています。天使ですね。
表に立つときだけでなく、私生活でもそのままだとメンバーは話します。ある日、公園を散歩していたらおばあちゃんに話しかけられ、その場でスマホの使い方を4時間も教え続けたそうです。おばあちゃんからお礼にもらったおせんべいを写真に撮って嬉しそうに私たちに見せてくれていました。
フィリックスは、誰かのために何かをやることが大好きで、リノが「これ手伝ってくれる?」と聞いたときは、とてもうれしそうに「なにすればいい?」と手伝ってくれたそうです。天使です。
また、フィリックスはサバイバルの時点で韓国語が未熟でした。そのため、一度脱落してしまいましたが、その後も一生懸命努力し続ける姿にパクジニョンが心を動かされ、最後にチャンスをもらい、スキズとしてデビューすることができました。
今でも、フィリックスが難しい単語を話すと、メンバーがとても嬉しそうに喜んだり褒めたりする様子が見られます。
また、とても涙脆いので、サプライズされたときはあまりにも涙が止まらず、脱水症状になってしまわないかメンバーが本気で心配するほど泣いていました。かわいい。
サムネイルを見ての通り、可愛さが詰まったパフォーマンスです。
Seungmin(スンミン)
本名:キム・スンミン
誕生日:2000年9月22日
ボーカルラチャの一人で、スキズのわんちゃん。ステージに立って歌うことが大好きです。
スンミンは、ソロでもなくほかの所属でもなく、ただスキズとして一生歌い続けたいと何度も話しています。2021年4月19日のライブ配信で、「スキズの最高のボーカルになります。この音域もまだまだだ。僕はもっと練習する。絶対に最高のボーカルになります。だから見守っていてください。」と何度も自分を鼓舞していました。
3人組で臨んだキングダムのボーカル部門での対決では、得票数満点で勝利しました。
スキズであることに誇りを持っていて、メンバーからもスンミンの歌声は本当に素敵だと愛されています。もちろんステイも、スンミンの歌声が大好きで、この曲をスンミンの声で聴きたい、この曲を歌ってほしいとリクエストし、スンミンもステイの要望に応えて沢山歌ってくれます。
また、他のメンバーもそうですが、その中でもスンミンは格別にステイ一人ひとりを見てくれている印象があります。私も、ライブでできる限り沢山のステイと目を合わせて全てを汲み取ってくれるスンミンの誠実さと優しさを感じました。
見た目からも誠実そうなイメージであまりふざけなそうと思われるかもしれませんが、実はスキズ一のいたずらっ子です。いたずらしてメンバーから仕返しされたときのスンミンの嬉しそうな笑顔は子供のようです。
また、スンミンは普段「愛してます」という言葉を口にしません。ただそれは、「言葉の意味が軽くなってしまいそうだから大切に大事に言いたい」と本人は話します。自分が本当に心から伝えたいと思ったときに言いたいと。キングダムで優勝したとき、ステイに向けて「本当に愛しています」といいました。その舞台裏で、メンバーに「初めてステイに愛してるって言ったよ」と嬉しそうに話していたのがとても記憶に残っています。
「子犬が本当に大好きで幸せな家族になってあげたい僕だけど、いつか別れる時期が来たら世界が崩れてしまいそうで、手に負えなくなりそうで怖くて近づけないという内容を、ある日撮影の途中でハンと話していました。慎重だけど、こういう話にインスピレーションを受けて、僕のことを思いながら早速曲に収めてみると言って、スケジュールを終えてから日が昇るまで注ぎ込んで『この曲はどうか』とデモを送ってくれた日の朝は忘れられないと思います。歌いながらも重い気持ちが沢山感じられた曲、僕たちのチームの天才プロデューサーがプレゼントしてくれた大切な曲です。多くの方々の慰めになれたらいいなと思うし、世の中のすべてのわんちゃんと飼い主の方々が幸せになってほしいです。」
I.N(アイエン)
本名:ヤン・ジョンイン
誕生日:2001年2月8日
兄たちから溺愛され、あまりの可愛さに常に人が寄ってくるので苦労しているそうです(笑)しかし、ステージや撮影では急速冷凍パンになります。何を言っているのかよくわからない方は、是非パフォーマンス動画を見てみてください。
アイエンはいつも笑顔を絶やさず明るい姿を見せていますが、心のなかでは沢山葛藤し、悩んでいます。サバイバル番組から、兄たちの足を引っ張らないようにと頑張ってきました。まだボーカルが不安定でプレッシャーを抱えているにもかかわらず、ヒョンたちの前ではいつも笑顔でした。
ある日、スタッフがアイエンに「今辛くない?」と聞くと、今まで堪えていたものが一気に溢れ出てくるように涙が流れ、初めて心の中に隠していた弱音を吐きました。「ただヒョン(兄)達に辛い様子を見せたくないからいつも笑ってたけどそれすら辛いです。」サバイバル番組で同じユニットチームだったハンは、「ジョンインの心本当に深いですよね。そうゆう子なんです。だから僕はジョンインを好きになる他ないし、毎日ジョンインにくっついて脱落しないようにしているんです。」と、兄たちもアイエンの気持ちに気づいていました。
兄たちはアイエンを可愛い弟だと思い赤ちゃんのように接していますが、実際アイエン本人はとても冷静でマンネを”してあげている”ようなところがあるので非常に面白いです。スキズで一番お兄さんらしいのはアイエンなのではという説が有力です...
というのは照れ隠しで、アイエンも「ヒョンたちが本当に大好きで、周りの友達に本当に沢山自慢するんです。僕のヒョン達かっこいいでしょって。」と2023年のペンミーティングで嬉しそうに話していました。相思相愛ですね。
ヒョンジンが、”是非アイエンに歌ってほしい”と贈った楽曲です。アイエンの好きな音楽ジャンルである、インディー音楽のような曲調が、本人の透き通った高音と重みのある低音とマッチしています。
おすすめの楽曲
スキズの数ある楽曲のなかで、私が特に皆さんにおすすめしたい、知ってほしい楽曲を紹介します。タイトル曲はみなさん既にご存じかもしれないので省かせていただきます!
[ Voices ]
多くの人が一度は経験したり、理解されず苦しんだりして抱えてきた悩みを直接的な言葉とビジュアルで代弁した歌詞と映像にとても共感できます。
[Insomnia(不眠症)]
[ B Me ]
一緒にいることで幸せになれるとずっと信じていたのに、一緒にいるせいで幸せになれないことに気づき、相手にさよならを告げる曲です。”君を送りだせば送り出すほど僕は高く飛ぶ”,”もう二度と会うことはない”という歌詞から、離れることを選んだことに対して自信や確信を持っていることが分かる点が、通常の別れと違うところだと思います。
[ Silent Cry ]
自分たちで曲を作っているからか、メンバーが今まで隠してきた感情や苦悩がこの曲に投影されているようでとても苦しくなります。誰にも打ち明けられず、理解されず、ただ一人部屋で声を押し殺しながら泣いていることも、大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをしていることも、今まで誰にも理解されないと思っていたことを肯定してくれたような、そんな楽曲です。
[ Scars ]
日本オリジナル曲。スキズにとっても、ステイにとっても大切な楽曲です。2022年2月26日京セラドームで行われたアンコールツアーの終盤、会場にいるステイが自然とこの曲を歌い始め、メンバーがその声に感動したと涙を流していました。
[ Lonely.St ]
韓国語だけでなく、英語の箇所も理解したうえでこの曲を聴いていただきたいです。”孤独だけど孤高の王”という歌詞があるのですが、初めてこの歌詞を知ったときの衝撃が忘れられません。とても励まされた記憶があります。孤独な道を歩いている人に向けて、慰めになる曲になればと作ったそうです。内容はとても孤独で悲しいのに、曲自体はすでに前を向いて歩き出しているのがとても対照的で、より孤独であることを感じる、重たい曲だなと思います。私にとって、この曲を聴いている間だけは、どんな雑音にも邪魔されない大切な楽曲です。
[ CHILL ]
全てが好きです。MVも是非見ていただきたいです。“もう終わりにしよう。君も同じでしょ?なのにどうして泣くの?”と、相手も自分と同じように別れることに前向きであることを一方的に決めつける最悪な内容(本人公認)ですが、とても愛されている楽曲です。
[ FNF ]
2019-2020年のオーストラリアで起きた山火事で失われた全ての自然と野生動物に向けて作られた楽曲。自然と生き物を失ったことへの怒り、悲しみ、人間の後悔が歌詞に現れています。フィリックスはこの曲について、「FNFは歌詞を通して人々やSTAYに共感したり、自分たちの故郷であるオーストラリアで起きた山火事について語ったりと、二重の意味を持っています。」と話しています。
[ BLIND SPOT ]
””死角地帯”という意味です。完璧に輝くために積み重ねてきた努力や苦しみもがいてきた姿を”死角地帯”と表現しました。ハンは、デモを作り上げた明け方に涙を流したそうです。
[ COMFLEX ]
complex(コンプレックス)とflex(見せびらかす、自慢する)をかけた造語。誰にも気づかれたくない、隠したいと思うコンプレックスを、喜びや自信に変えた、スキズらしい楽曲です。歌詞がとてもかっこいいです。
[ Fairytale ]
日本オリジナル曲。明るいテンポでかわいらしい曲調ですが、歌詞はちょっぴり切ないです。とても素敵な楽曲なのでぜひ聴いてみてください。
[ Haven ]
ライブ終盤に必ず歌っています。コロナ渦のとき、バンチャンがいつか皆と歌えるようにと作った楽曲です。スキズ全員が歌えるようキー調整したそうです。スキズといるこの瞬間だけは”ステイにとってのHavenでありたい”と語っています。
おすすめコンテンツ紹介
是非見ていただきたいコンテンツを厳選して紹介します!!
[SKZ LOG] Stray Kids |2023 STAYweeK
メンバーの関係性や仲の良さ、ほのぼのとした空気感から小学生のようなおふざけまで、全てがまるわかりです。過去のステージを見ながら当時を振り返るメンバーの表情からはかり知れない苦労や辛い経験が痛いほど伝わってきます。スンミンやチャンビンがメンバーに向けて語る言葉もとても素敵です。
[2022 MAMA] Stray Kids - Venom + MANIAC (MAMA ver.)
[AAA2023] Stray Kids performance
スキズがいかにパフォーマーであるかが伝わるはずです。
Stray Kids <樂-STAR> "MEGAVERSE" Stage Video
MEGAVERSEとは、たった一つの世界では収まりきらないほどの巨大な世界です。さらに、「Welcome to the Stray Kids hot megaverse」という歌詞があります。そこから、世界がStray Kidsのアイデンティティや自分たちが作り出す独創的な音楽に追い付いつかないが為に、”スキズは独自で新しい世界を生み出した”と考えることができます。
bpmが変化したり絶妙に聞き慣れない音によって、スキズの世界に迷い込んでしまった私たちが彼らによって操られている感覚に陥ります。音だけでなく、パフォーマンスからも、重力を感じさせるような重みと時間を操作されていることが感じ取れます。完全に身動きが取れない状況です。
このパフォーマンスビデオが公開されたあとにMVが公開されましたが、まさにその状況を映像化したものでした。スキズは、デビュー当初から現在まで、ストーリーが繋がっています。スキズのMVやコンテンツを考察するたびに重要になってくる単語が、マルチバースやタイムリープです。今回も、それらが関連しているのでしょう。
もう一つの考察として、MVに登場するメンバーへの落書きが関連すると考えられます。落書きしたおじさんは、支配され、怯え、スキズに向けた攻撃が自分の身に起きています。他人を攻撃していたら自分の身に危険が及ぶという忠告と捉えることもできますね。
[ Neverending Story ]
2019年に披露されたこのステージ以来、一度もパフォーマンスをしておらず、音源も公開されていませんでしたが、2023年7月に行われたペンミーティングで4年以上ぶりに披露されました。たった一つのこの動画からでしか音源を聞くことができなかったにも関わらず、ペンミーティングでこの曲を聴いて涙を流すほど喜んだりみんなで合唱したりするほど、ステイから愛されている名曲です。
[ SKZ CODE ]
おわりに
ストレイキッズの紹介いかがでしたでしょうか。
スキズの魅力が皆さんに少しでも伝わっていたらとても嬉しいです。本当はもっとたくさん伝えたいことがあるのですが、ありえない分量になっている未来しか見えないので(すでにあり得ない分量ですよね…ここまで読んでくださり本当にありがとうございます。)ここまでとさせていただきます。
最後に言わせてください。
スキズのライブ、本当に最高です。
音が全身に響きわたる快感と熱量と感動は経験した人でないと伝わらないものがありますが、本当に一瞬一瞬が幸せな気持ちでいっぱいになります。もちろん辛くてどん底のような日もありますが、スキズに出逢ってから、本当に楽しくて、幸せを感じられる日が増えました。
みなさんも、スキズからなにか一つでもプラスになるものが得られたら良いなと願っております!