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思春期に是非読んでほしい名作漫画! 『サトラレ ~嘘つきたちの憂鬱~』を紹介

近年、アニメ漫画の人気が高まっています。
様々な作品が爆発的な人気を見せている一方、めちゃくちゃ面白いのに埋もれてしまっている作品は数知れず…

今回は私が読んだ作品の中から「読まないと人生損!」と思うほど、是非皆さんに読んでもらいたい作品を紹介したいと思います!

作品紹介

 今回紹介するのは「サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~」になります。この作品を初めて読んだのは中学生の頃でしたが、大学生の今でも大好きな作品です。
 思春期・学生であればあるほど深く刺さると考えています。特に人間関係で悩んだときなどに読んでほしい作品となっています。

 主人公は考えたことが勝手に伝わってしまう「サトラレ」という奇病の女子高生、海崎千景。そして、病気のことを本人に気づかせないように守っている「未成年対策委員」や家族、クラスメイト達。彼らと主人公が関わり、傷付きながらも成長していくお話です。

「サトラレにサトラレだと気づかせてはならない」--頭の中で考えたことが、勝手に周囲に伝わってしまう奇病・サトラレ。女子高生サトラレ・海崎千景は、好きな人も、悩みも、夢も、欲望も全て他人に知られてしまっていることを、本人は知らずに暮らしている。そして千景が幸せに暮らせるよう密かに彼女を守っている「未成年対策委員」達。これはサトラレと未成年対策委員達の、嘘と本音と傷つけ合いの優しい青春物語。

https://pocket.shonenmagazine.com/episode/10834108156643539719
『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(1)』(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用

あなたも主人公(海崎千景)が好きになる!

 最初の推しポイントは、なんといっても主人公、海崎千景です!
 けれどこの主人公、お世辞にも性格が良いとはいえません。

 駄々洩れになっている感情(思念)は、「甘いもの食べたい」のような日常的なことから、ストレス、誰かへの批判や人には言えないようなことまで様々。頭の中なので、言葉が強くなっていることも多々あります。

 そのうえ素直な性格ではなく、考えていることと発する言葉が一致することはほとんどありません。そんな捻くれた性格なのですが、ただ不器用で繊細なだけで、思いやりを持ち、間違いを素直に認めることが出来る人間なんです。

 捻くれてしまっているのは、サトラレゆえ人と関わる機会が少なかったことが大きな要因。そのため高校で人と関わる機会が増え、急成長していく姿を見せてくれます。

 不完全な性格だからこそ逆に親近感が湧き、感情移入しやすいポイントになっているんです。そんな思春期の女の子が人と関わり成長していく姿を見ていると、気付いたら好きになっていること間違いないでしょう。

『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(2)』
(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用
『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(1)』
(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用

「未成年対策委員」や家族などの魅力的な登場人物!

 主人公だけでなく、数多くの登場人物も個性豊かで魅力的です。

 この漫画のメインキャラとなっているのは「未成年対策委員」たちです。彼らは、千景と友達として接しながら、「サトラレ」だと自覚することが無いように嘘をつき、守っている存在です。ひとえに千景担当の対策委員と言っても、それぞれの考え方は様々で、それゆえに衝突することも多々あります。そして”未成年”対策委員なのでまだ弱い面ももちろんあり、彼らが成長していく姿も魅力です。

 それ以外にも学校の先輩、クラスメイト、家族など様々な魅力的な人物が登場します。そしてその魅力は、誰か一人が欠けたらこの作品の面白さには至らなかったと感じる程。

 登場人物たちは、聞こえているのに聞こえないフリをしなければならない難しさと、本来聞こえていないはずの言葉に振り回される苦悩を抱えて生活しています。サトラレと対比的に表現される、本音が見えない嘘つきな登場人物たち、それぞれの魅力と悩みが繊細に表現されていて面白いです。

『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(3)』
(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用
『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(2)』
(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用

優しい嘘を重ね、成長していく姿を

 私たちの日常にも起こりうるちょっとしたトラブルでも、彼女がサトラレであるがゆえに周囲への影響は大きく、対策委員を始めとした周りの人はいつもひやひやしています。彼女に自覚させ傷つけることなく、他の人と同じように経験を重ねて幸せになれるように、周囲は「嘘」を重ねていきます。

 サトラレも恋をしたり、友達を増やしたり、人とぶつかり喧嘩したり、当たり前の感情で行動しています。それに大きく振り回されるのは、筒抜けになってしまっているだけで本来聞こえないはずの「感情」だから。人に聞かれることを前提としない真っ直ぐな言葉だからこそ、傷付き、感動し、揺さぶられるのです。

 周囲の人物もそれらのエピソードを通じて、自分なりのサトラレとの関わり方を見つけていきます。 千景の行動や思念に振り回されながらも、千景と共に周囲が成長していく姿を楽しむことができるでしょう。

『サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~(2)』
(佐藤 マコト/伊鳴 優子/講談社)より引用

どこで読める?

 ここまでで読んでみたいと思った方もいるのではないでしょうか?
 以下に「サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~」を読めるサイトやアプリのリンクを掲載しますので、興味が出た方は是非そちらから読んでみてください!

まとめ

 

 今回、「サトラレ~噓つきたちの憂鬱~」について紹介してまいりましたが、いかがでしたか?
少しでもこの作品の魅力が伝われば幸いです。

 この作品は、千景の感情が常に筒抜けの状態で物語は進んでいきます。けれど、千景目線での描写は全くありません。そこも面白いポイントなので、千景の目線ではどう見えているのかを考えてみるのもおすすめです。

 優しい絵柄と適度なスピード感、4冊という少ない冊数で読みやすい作品となっています。ぜひ人間関係で悩んだときや、なんとなく新しい漫画を開拓したいときに、千景たちの成長を皆さんの目で見届けてみてください!

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