こんにちは、フリーライターのハルです。
突然ですが、あなたは陶芸の制作体験をしたことはありますか?
観光地にある陶芸工房で1日だけ体験したり、習い事で定期的に工房に通って制作したりなど、今は陶芸に触れられる機会が身近にあります。
そこで今回は、そんな陶芸の魅力についてお話しします。
興味はあるけどまだ体験したことがない人や、物作りが好きな方は、ぜひ最後までご覧ください。
土(粘土)というシンプルな素材
陶芸の魅力の一つは、土(粘土)です。土の性質や色味によって、焼いた後の仕上がりが全く違います。
体験教室で使用する土は初心者でも扱いやすい性質のもので、手でつまむと簡単に伸ばせます。色は基本的に赤茶色やグレー、茶色が多いです。
中級者や上級者になると、扱いにくい性質の土を使うことがあります。なかなか思い通りの形に仕上がらない土や、窯で焼いている最中に割れる可能性が高いものなど、クセが強くて完成まで一苦労することも。陶芸家として活躍している人でさえ、土の扱いにくさに困惑することがあります。
しかし、そのような様々な違いを理解して制作に活かすことで、唯一無二の作品を作ることができます。
土という極めてシンプルな素材ですが、種類によって性質や色味、焼き上がった後の表情がバラバラなのが面白くて魅力的です。
手作りの楽しさ
陶芸の体験では、自分の手だけを使って器を作る『手びねり』という手法の他に、ろくろ(回転する台)を使ったり、器に絵付けをしたりなど様々なコースがあります。どれも自分の手を使って作り上げるので、手作りの楽しさを存分に味わえます。
手びねりは、指で粘土を伸ばしながら器の形を作るのですが、初めは思うように伸ばせなくて歪な形になってしまったり、途中で粘土が千切れたりなどのハプニングがあります。ですが、コツを掴むと誰でも上手に伸ばせるようになり、器の形に近づけられます。
全て自分の手で器の形を作るので、手作り感が強く残り、味のある仕上がりになります。
一方で、ろくろは回転による遠心力で粘土を伸ばしていくので、手びねりと比べて規則正しい形の器が出来上がります。こちらも、初めはコツを掴むまでが大変です。
ろくろの回転の速さと粘土を伸ばす速さを合わせないと、きれいな器の形になりません。また、粘土を伸ばす際に、いかにブレずに慎重に手を動かせるかが重要なポイントになります。慣れてくると短時間でいくつもの器を作れるので、職人気分で制作を楽しめます。
絵付けは、すでに焼かれている器に、専用の染料を使って絵や模様を施す手法です。人によって描き方は様々で、個性が強く現れます。水玉模様や和柄、植物などバリエーションが豊富にあるので、誰でもおしゃれな器に仕上げることができます。
ただの粘土がだんだん器の形に近づいていく様子や、絵付けで器がおしゃれに仕上がっていく様子は感動ものです。
どの体験コースも、物作り好きの心を刺激してくれる魅力がたっぷり詰まっています。全て手作りなので、自分だけのオリジナリティー溢れる作品ができますし、忘れられない素敵な思い出になるでしょう。
陶芸の楽しさや魅力を短時間で存分に味わえるので、まだ体験したことがない方に非常におすすめです。
特別感があって長く使える
陶芸の体験で作った器を実際に使うと、びっくりするくらい愛着が湧きます。ただ購入しただけの器とは違って、自分で作ったという特別感を強く感じることができます。
作ったときの大変さや楽しさなど、いろんな思い出が詰まった世界に一つだけの器です。使えば使うほど、その特別感はどんどん増していくでしょう。
しかも陶芸の作品は、出来上がったあとはほぼ永久に形が残ります。何十年経っても思い出が形として残り続けるのも、魅力の一つです。
私が大学時代に作った器
こちらの水色のお皿とコップは、私が大学で陶芸を専攻したばかりの時に作ったものです。
コップはろくろを使い、お皿は『たたら作り』という手法で制作しました。
『たたら作り』はまず、粘土をのべ棒でパイ生地のように伸ばします。伸ばした粘土を丸や四角などの形に切り抜いて、粘土の縁を持ち上げると、お皿の形になります。
私のお皿の場合は、丸い型を使って粘土を切り抜き、縁はうねりをつけて持ち上げています。(ちなみに、波をイメージしたお皿です)
コップにはお茶を注ぎ、お皿には陶芸のみんなで作ったあんみつを盛り付けています。この写真を撮影した時期が夏頃だったので、器の色と食べ物の組み合わせに、より涼しさを感じられます。
実際に使うと嬉しさを感じるのと同時に、「もっと良い器を作りたい」というクリエイティブ魂に火がつきました。
最後に
陶芸には、物作り好きにはたまらない魅力がたくさん詰まっています。
手作りを楽しめるだけでなく、自分だけの素敵な作品ができたり、思い出が形として残り続けてくれるので、特別感が増します。
この特別感は実際に体験しないと得られません。この記事をきっかけに、あなたが「いつか陶芸体験に参加したい」と思ってくださると嬉しいです。
それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。また別の機会でお会いしましょう。