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大学に行く必要ってあるの?進路に悩む10代に向けて

Happy woman sits and reads the book with enjoy and interest. The girl keeps her diary or takes notes. Book therapy session. Mental health concept. Vector illustration

いよいよ、12月。今年も残り少なくなって来ました。師走(しわす)らしく、うちの学習教室も期末試験や受験シーズン本番。私も、慌ただしい日々を送っています。

さて、今回の質問は「大学に行く必要ってあるの?」。

教室の生徒や保護者さんからも、本当によくされる質問なので、今後は「ぜひ、NEONAVIを見て!」と、お答えしたいと思います。

過去の経験から、「行ってよかった」と思う理由

私は、大学に行くことが必要かどうかと聞かれた場合、職業によっては、大学に行かないとなれないものや、取得出来ない資格があると答えます。

例えば、私のもっている「認定心理士」資格は、4年生大学で一定数の心理学の単位を修得したうえで、且つ申請をすれば取得できます。それは、すなわち大学に行かないと取れない資格でもあるのです。

心理の勉強をするうえで、最低この資格が欲しかったので、私は大学で学ぶという選択をしました。数ヶ月で身につくことは、数ヶ月で学べる知識でしかない。最低4年かかる勉強をしなければ、心理士を名乗れないと考えたからです。(あくまでも、私自身が)。

実際、心理学の知識だけでなく、ほかにも色々なスキルを大学生活で得ることができました。

文章を書くために必要なスキル、教養で取った古典や法律学に民俗学も学びました。さらに数学が必修科目だったため、現在子ども達に勉強を教える上でも、大学でひぃひぃ言いながら勉強したことが、本当に役立っています。

出来れば、この先も勉強し続けたいと考えるきっかけにもなりました。

大学に行かないとなれない職業とは?

では、大学にいかないとなれない職業とは、どんなものがあるでしょうか?

誰でも知っている身近な職業をあげれば、学校の先生があります。

小学校教諭になるには、教員免許が必要となります。いくつか種類はありますが、普通免許状を取得するには、大学または短大、大学院に行き教育課程を履修します。

他には、医師や歯科医、薬剤師、獣医さんも大学に行かないとなれません。更に、国家公務員総合職は受験資格が大卒または卒業見込みとなっています。一般的な職業ではありませんが、宇宙飛行士も大卒であることが必須とされています。

大手企業の総合職には、大学または大学院卒を応募資格にあげているところがほとんどです。総合職でなくとも、最終学歴に専門学校または短大卒以上を募集要項にあげている企業は少なくありません。

実務経験や資格取得でなれる職業とは?

大学を卒業しなくても、実務経験や、独学またはビジネススクールで資格を取得してなれる職業もあります。

例えば私の弟は、建築科のある高校を卒業した後、父に進学するよう言われましたが、さっさと現場に出たいと就職してしまいました。実務経験で受験資格を得て、一級建築士の資格を取得しています。今は父の会社をついで、設計士として仕事をしています。

私の夫は、一級管工事施工管理技士を取得していますが、高校すら途中でやめてしまいました。そのため、漢字の読み書きがあやしくて、一度試験に落ちているため、子ども達と漢字検定試験を受けて勉強のやりなおしをしました。

このように資格の中には、実務経験と、独学やビジネススクールでの勉強で取得可能なものがあります。

弁護士や司法書士、行政書、公認会計士は、大学卒業が受験に必須の条件ではありません。と言っても、上記の資格はかなり狭き門ではあります。

大学に行くかは、自分がやりたいことを考えれば見えてくる

結局、必要か必要じゃないかは、「自分が何になりたいか?」で、あったり「知りたいのか知りたくないのか」と、いうことなのです。そして、大学に行くということは、自分の将来の選択肢を増やすということでもあります。

まだ先のことなんてわからないし、何になりたいかもわからないのであれば、とりあえず学校に行って、先のことは後回しにしても良し。しばらく働いてから学校に行くかどうか考えるのも良し。

勉強するかしないかは、自分のために自分で考えることなのです。

大学に行こうかどうか悩める環境の意味

ただし、世間は自分に対して、ずっと寛容ではありません。いずれ自分が歳をとり、アルバイトでは暮らせなくなることも、ちゃんと想像したうえで行動すること。

求人広告には、募集年齢が書かれているので、確認してみましょう。

そしてまず、自分が大学に行こうかどうしようか悩める環境であることが、いったいどういうことなのか理解する必要があります。

親が学校へ行く環境を整えてくれることが、全ての子どもに与えられている当然の権利ではないということ。その点に関しては、しっかり考えて行動する必要があります。

「普通の暮らし」っていくらでできるの?

自分が生きていくだけでどれ位のお金が必要か計算してみてください。スマートフォンを買うお金、使用料、食事をしたり、水道やガス、電気代。全部無料ではありません。

将来の夢を聞いた時に、「なんとなく普通に暮らせればいい」と、先日教室の生徒の一人が答えました。では、あなたは毎月いくらあれば普通に暮らせるの?

家賃、光熱費、食費、被服費、電話通信費。最低12万円くらいかな?

と、そこにいた生徒が計算してだした金額です。でも、ゲームも欲しいよね。たまには、外で食事くらいしたい。出かけたら、交通費もかかる。医療保険や年金は?

「20万円くらいあったら、ちょっとのんびり暮らせるかも。」「それだと、アルバイトをかけもちしなくては、難しいね。」

「ちょっと、まって!それ、のんびり暮らせてないじゃん!」

「高卒と大卒の初任給がそもそも違う」と、受験勉強中の高校生が答えます。

大学は将来について考える大切な機関

大学は、自分がこの先どんな職業につくのかを考えるのに、時間と知識を与えてくれる場所なのです。そのうえで、行こうが行くまいが、人生を切り開くことは可能です。

ゆっくり考えて結論を出してみてくださいね。

感想や相談がありましたら、記事のコメント欄へ書き込み、またはマシュマロで気軽に投げかけてみてくださいね。

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