こんにちは!ベトナムの寺内です。
今回みなさんにご紹介するのは、日本、オーストラリア、イギリスでファッションデザイナーを経て、現在はベトナムのデリバリー注文アプリ「Capichi」(以前の記事でご紹介)でグラフィックデザイナーとして活躍している岡崎優太さんです。
英語が全く話せない状態からセブに語学留学、その後オーストラリア、イギリス、ベトナムと海外就職を経てきた岡崎さん。
海外やファッション、デザイナーのお仕事に興味のある学生の皆さんの参考になるお話を聞いてきました!
岡崎優太さん
1994年生まれ、広島県出身。神戸芸術工科大学ファッションデザイン学科卒業。
中学生の時に初めて行った古着屋さんで買った某コレクションブランドをきっかけにファッションに興味を持ち、大学ではファッションデザイン学科を専攻されてたそうです。高校時代・大学時代はとにかく勉強やテストが苦手で、じっとしていられない子供だったそう。
大学卒業後は憧れだった某コレクションブランドに入社し、その後海外のアパレルにも興味を持ち、セブ島で語学留学、オーストラリアのアパレルブランドでパタンナーを経て、イギリスのアパレルブランドでもデザイナーをされていました。
コロナ禍で日本に帰国後、友人のベトナムの会社のグラフィックデザインやマーケティングなどを手伝うようになり、2022年6月にベトナム移住され、現在に至ります。
今回はそんな岡崎さんから貴重な話をたくさんお聞きすることができました!
とにかく勉強がしたくなかった学生時代から留学、海外就職へ
──学生時代はどのように過ごしていましたか?
岡崎さん 授業中じっとしていられないタイプで、テストなどが本当に苦手でした。“青点”ってご存知ですか?(笑)
──赤点ではなく青点ですか?(笑)
岡崎さん はい。赤点が大体30点未満なのですが、15点以下は青点と言うんですよ。僕は0点3回とったこともあり、自分より勉強できない人を見たことがないです。(笑)
──(笑)。では高校や大学の入試はどうされたのですか?
岡崎さん 高校は大学のように自分の好きな授業を選んで単位を取れるところへ推薦で行き、1〜6限全て体育やテストのない授業を選択していました。大学はAO入試で入学しました。とにかく入試がない方法で進学してきました。
中学1年生から憧れていた某有名コレクションブランドへ就職
──なるほどです…!そこから某有名コレクションブランドへ新卒で入社されたのですか?
岡崎さん 芸大やファッション系の専門の人からとても人気がある会社なので当時も倍率50倍とかでした。記念受験として受けたのですが、運よく受かりました。本当、「運」なんです。
──そんなことはないと思いますが…ファッションに興味を持ったきっかけは何だったのですか?
岡崎さん 中学1年生の時に幼馴染と初めて古着屋さんに行き、そこで初めて買ったのが某コレションブランドの服でした。色々調べていくうちに、「ここで働きたい!」と思い、そのまま大学・就職まで進みました。
──海外のアパレルブランドで働いたきっかけは何だったのですか?
岡崎さん 大学時代に海外の大学へ留学したかったのですが、時間や金銭的問題で断念しました。芸大(ファッション学科)は休学すると復帰するのが難しいのです。デザイナーの募集なども毎年あるわけではなく、1年卒業が遅れると就職にも響く気がして…。
1年間日本の某コレクションブランドで働き、オーストラリア人のパタンナーの同僚に海外でデザイナーをしたい相談をしていたところ、オーストラリアのメルボルンでアシスタントを募集している話を聞き、面接を受けることにしました。
──勉強が苦手とのことでしたが、英語はできたのですか?
岡崎さん いいえ、全く。(笑)
事前に面接の原稿を準備して、それを完全記憶し面接に挑みました。とにかく覚えた内容をひたすら話し、面接官の質問に対しては全て「I can do it」と答えていたところ、受かることができました。(笑)
フィリピンのセブ島へ語学留学
岡崎さん 面接に受かったものの、“この状態ではマズイ”と思い、半年間フィリピンのセブ島へ語学留学へ行きました。
──語学留学はいかがでしたか?
岡崎さん フィリピンに留学してとても良かったです。マンツーマンで英語を学べますし、フィリピン人の先生の人柄もとても良かったです。1日15時間くらい英語の勉強をしていましたが、休日にも先生や地元のフィリピン人の人と遊び、そこで英語への苦手意識がなくなりました。
留学仲間と近くの地元大学の食堂にナンパに行き、ナンパした初日に一緒にクラブに行き、そのまま「明日離島に行こうよ!」と宿もレストランもない島に行ってみたりしました。今考えると危ないですよね(笑)。
とにかく、英語が苦手な方は無理して勉強をしなくても、語学留学などをして楽しむことができれば勝手に英語力は伸びていくのでおすすめです。
オーストラリア・イギリスでの就職
──オーストラリアからイギリスに行ったきっかけは何でしたか?
岡崎さん 23歳後半にメルボルンでデザイナーアシスタントをしていたのですが、学生の頃から何度か行っていたイギリスのロンドンが、世界で一番好きな街で、「いつか住みたい」と考えていました。
なので、メルボルンでイギリス人に会う機会がある度に「ロンドンでデザイナーアシスタント探しているところないか?」と聞いていました。そうしていたらたまたま縁があり、25歳でイギリスへ移住しました。
──新型コロナウイルス流行時はイギリスにいらしたのですね。
岡崎さん はい。イギリスへ来て1年半くらいの時に、新型コロナウイルスの流行でロンドンの街がロックダウンになり、外出すると罰金など課されるようになりました。1回目の罰金は8000円くらいなのですが、2回目は50万とどんどん上がっていく感じでした。コロナ禍をきっかけに日本へ一時帰国し、日本でリモートで働くことにしました。
──日本は地元に戻ったのですか?
岡崎さん 沖縄の西表島で友人がホテルを経営していたので、そちらに滞在していました。ホテルでの滞在費や食費などの代わりに、デザインや英語通訳をして去年まで暮らしていました。
ベトナムへの就職のきっかけ
──ベトナムの企業で働くきっかけは何だったのですか?
岡崎さん 高校時代の友人が僕と同じくコロナ禍で海外から日本に帰国し、ベトナムの「Capichi」で働いており、デザイナーがいないとのことで手伝うようになったのがきっかけです。
コロナ禍が落ち着いたらイギリスに戻る予定だったのですが、グラフックデザインという今までやったことない分野やベトナムに興味があり、イギリスに戻る1ヶ月前に急遽予定を変更し、2022年6月にベトナムに就職・移住しました。
やりたいことがわからない10代へー得意・好きを伸ばす
──やりたいことがわからない10代へ伝えたいことはありますか?
岡崎さん 「得意や好きを伸ばす」ですね。
僕は本当に勉強がダメで、ファッションしか得意にはなれなかったのですが、好きなこと・興味あることだけをやっていたら必要に応じて英語も話せるようになったので、好奇心を大事にすることが重要だと思います。
今振り返ってみても自分の今まで選択は間違っていなかったと思いますし、チャンスは様々な場所に転がっているので、無理して「こうしなきゃいけない」なんて思わず、好きなことをしましょう!
“自分を愛すること”とは?
岡崎さん 僕は自分が大好きです。(笑)
他人に興味がない、というか他人を気にしすぎないことだと思います。
自分の好きなことをやる=自分の自信になる=自分を愛することに繋がると思います。
まとめ
「僕より英語ができない人はいないと思うので、海外に興味がある学生さんは安心して留学や就職をしてみたらいいと思います!」と仰っていた岡崎さん。今悩んでいる学生さんも勇気をもらえたのではないでしょうか。
岡崎さん、貴重なお話をありがとうございました!
岡崎さんのTwitter @oyt_cd