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【俳優・卯ノ原圭吾】お笑い好きが俳優を目指したきっかけは「パパになった未来の自分」

インターネットが普及し、どこにいても映画やドラマが見れるようになった現代。それだけ、俳優の職業も身近に感じられるようになりました。

人々の感情を動かし、人々の記憶に残り続ける俳優。魅力的な職業だからこそ、10代で俳優を目指している方も多いでしょう。そこで今回は、俳優としてさまざまな映画やドラマに出演する卯ノ原圭吾さんをお招きし、俳優を目指したきっかけや俳優の魅力を語っていただきました。

卯ノ原圭吾 <プロフィール>

1993年6月9日、東京都出身。 ドラマ『仮面ライダーエグゼイド』(17/EX)『ドクターX 〜外科医・大門未知子〜』(19,21/EX)『六本木クラス』(22/EX) 映画『3653の旅』(22/野本梢監督) 『Hakushi project』(22) 主演男優賞受賞『チャロの囀り』(22/末吉ノブ監督) 『ボクらのホームパーティー』(2022/川野邉修一監督)が2022年11月19日よりK’s cinemaにて公開される。

「シェイクスピアが俳優の入り口」パパになった自分を想像して俳優に

ーまず始めに自己紹介をお願いします。

1993年6月生まれの卯ノ原 圭吾です。

大学を卒業してから俳優の道に進みました。俳優としては、2022年8月に公開した野本梢監督の『3653の旅』に出演。また、2022年11月公開の映画『ボクらのホームパーティー』と『ゴールド』に出演予定です。『ゴールド』では、関口蒼とカップル役を演じます。

2023年冬公開予定の『チャロの囀り』では、言葉と記憶を無くした謎の男チャロを主演で演じます。

好きな映画は、星に興味があるので「インターステラー」です。

ー俳優としての1日のスケジュールをお聞かせください。

俳優のお仕事は、スケジュールが変動的で。過密に動く日は、地方に泊まり込みで1週間滞在します。のんびりできる日は、昼過ぎから撮影が始まります。

スケジュールが過密な撮影日は、5時に起床して6時過ぎに集合場所に行きます。その後、メンバー全員でロケバスに乗って現地に向かい、現場には朝8時着。現場に着いたら、ヘアメイクをしてもらって、衣装に着替えて9時頃には撮影がスタートします。夜まで撮影が長引くこともあります。

撮影の前日は、台本を読み直したり、気持ちを入れ直したりして、自由に過ごせる時間を確保しています。

ー卯ノ原さんが俳優を目指された経緯をお聞かせください。

シェイクスピアが入り口でした。

私が通っていた大学では年に1回、学生だけでシェイクスピアの劇を作る授業があって。選択必須の授業ではありませんでしたが「就職活動で演劇の経験が有利になるのではないか」と思って、やってみることにしたんです。また、主演をいただけたので、人とは違うアピールができるのではないかと考えました。

ー卯ノ原さんが就職先として志望されていた業界はありますか?

当時私はお笑いが大好きで。バラエティー番組を作りたくて、テレビ局を就職先として志望していました。

でも、テレビ局へ入社するには「海外に行ってきました」とか「英語を話せます」とか、よく学生から出てくるアピールでは自己表現が弱いと考えました。だから、演劇で他の学生との違いを出したかったんです。

しかし、いざ演劇に取り組んでみると、衣装から舞台セットまで全部自分たちの手で行うので、大変な思いをしました。本番のホールは1200人入る規模なので、生半可な気持ちでは取り組めないし。メンバーみんながシェイクスピアに情熱を注いで、0から1を作り出す経験をしました。

ー舞台が終わってからも演劇を続けると決めていたのでしょうか?

舞台が終わってからは、演劇を続けるか悩みました。一緒に切磋琢磨した仲間は続けると聞いて、一応学生のうちは続けました。

学生から社会人になるタイミングで俳優を続けるか、再度悩みました。その時に、「一年休学してヨーロッパに行って考えてみよう!」と思ったんです。バックパッカーでヨーロッパを回りながら、シェイクスピアの本場ロンドンで生の演劇を見ました。

ロンドンには、シェイクスピアだけを上演する野外劇場があります。野外劇場は、一番安く購入できる席であれば500円程で演劇を見れます。劇場の上にある座りながら観覧席は、貴族の人が購入してて、市民も貴族も楽しめる場所で。「本場のシェイクスピアを見て何も感じなかったら、演技を辞めよう」という覚悟でした。

ー本場のシェイクスピアを見て、何を感じましたか?

実際の演劇を見ると、役者と観客との一体感に感動しました。役者が観客にセリフを投げかけていたり、本当に会話をしているような雰囲気があったり会場が一体化していて。直にリアクションがわかる演技を本場の人がやっているのを見て、「今度は自分が体現したい」と思いました。

また、将来子どもが生まれて、子どもと一緒にテレビを見ている姿も想像しました。自分は俳優を諦めて、一緒に大学時代演技をしてた仲間が売れてテレビに出ている姿を想像したらすごい悔しかったんです。「これパパの友達なんだよ!」って素直に言えない気がして。そんなことがないように、自分が売れる俳優になろうと決意しました。

結果、シェイクスピアに出会えて演技を続けようと決意できました。

俳優は苦労の連続。それでも叶えたい俳優の道

ー俳優をしていて、苦労した経験はありますか?

俳優は、日々苦労の連続です。

俳優をやっている人の中にはごく少数ですが、役者として生まれてきたような天性の才能をお持ちの人がいます。それでも彼らは、役作りやセリフ覚えに奮闘し、日々どう戦っていくか葛藤していて。だから、役者は日々苦労の連続だと思っています。

お仕事のオファーを受けるにしても、理想の演技をするにしても誰でも初めのうちは苦労するのではないでしょうか。

自分の中では役者だけで生計を立てられて、道を歩けば「卯ノ原さんですよね」と言われるまでは、苦労が続くのではないかと思っています。それ以降も苦労は続くと思いますが(笑)

まずは世の中に認められることが次のステージにつながると思っているので、それまでは、そしてそれ以降も、日々たゆまぬ努力を続けようと思います。

ー俳優をしていて、やりがいを感じる瞬間はありますか?

言葉を介さなくても、相手役の人と目だけで思いを分かち合える瞬間です。

実際台本には、心情や思いなどセリフに書かれていないこともたくさんあります。でも、俳優を続けていると、目では見えない相手のエネルギーが心の中にものすごい勢いで入ってくる瞬間があって。

共演している仲間と非日常空間を共有している中でしか味わえない体感かもしれません。

ー夢はありますか?

ラジオパーソナリティになりたいです。車を運転する時によくラジオを聞くので、ラジオ自分にとって身近な存在で。

自分が足りない部分をラジオパーソナリティで補える気がしていて。俳優をやっていると自分自身を魅せる場面が多くなるのですが、ラジオパーソナリティを通して多様な人の価値観に触れていきたいです。

ゲストとインタビュアーの掛け合いや、ゲストの本来の魅力が引き出された瞬間にも魅力を感じています。俳優の仕事でも一緒に現場づくりをしたり、人を楽しませる環境があると思うと、ラジオパーソナリティとの親和性も感じています。

進路に悩むなら、諦めた未来の自分を想像してみる

ー10代で自分のやりたいことがわからずに悩んでいる人にメッセージをお願いします。

今少しでも興味があることを諦めた未来を想定して、自分が後悔しないか考えてみてほしいです。

自分自身も、10代は何をやりたいのか全然わかりませんでした。卒業アルバムで将来の夢を書かないといけなくても、幼稚園から周りに合わせて夢を書いていた記憶があります。

幼稚園は、車掌さん。小学校低学年は、プロサッカー選手。でも小学校中学年になると、なんとなくサッカーでプロになるのは難しいと気づいて。宇宙が好きだったため、天文学者と書いていましたね。中学生になったら、テレビ局に勤めたいと書いていました。

だけど、何をやりたいかわからない人でも、自分の未来を想像することはできます。

私が先ほどお話ししたように、俳優を目指したきっかけは、自分の未来を想像したからです。皆さんも未来の感情を想定してみると、進むべき道が見えてくるかもしれません。

例えば、私と同じように自分の友達が自分と同じ職業を目指していたと想像してみてください。友達はその分野で10年後成功していて、自分は別の道に進んでいたと想定します。その時の友達を思い浮かべて「頑張っているね」と心から言えるなら、諦めていいと思うんです。でも、少しでも嫉妬の心が芽生えるのであれば続けた方がいいと思います。

10代の頃にこの考え方を身につけるのは難しいかもしれませんが、何事も挑戦してみることが大切だと思っています。

"自分を愛すること"とは?

お気に入りのスニーカーを見せてくれました

ー卯ノ原さんにとって自分を愛することとは何でしょうか?

自分を愛することは、自分を褒めることだと思っています。

少しずつでも、自分を認めて褒めることができたら、自分を愛せるのではないかと考えていて。私は、自分を褒めるために、目標に向けて自分ができる範囲の努力をしています。

例えば、ダイエット。ダイエットを始めようと思っても、毎日10kmランニングや腹筋100回は続きませんよね。でも、ランニング1kmや腹筋5回なら続くかもしれません。

自分が無理しない目標を少しずつ増やすんです。「昨日は腹筋5回だったけど、今日は6回できた!」このように日々できることを積み重ねると、気がつくと目標を達成していることがあります。

できるだけ簡単に自分を褒める。自分を褒めるきっかけを自分で作る。これが自分を愛するための近道かもしれません。

また、自分を愛するために人とのコミュニケーションでは、見返りを求めないことも大切だと考えています。自分がこれだけ愛しているから、あなたも返してよと思ってしまうのは押し付けになるような気がして。相手から見返りが返ってこなかったら、落ち込みますしね。「自分の接し方がダメだったのかな…」って、自分を愛せなくなると思うんですよ。

相手に何かしてあげても「してあげた」ではなく、「自分がしたくてした」わけで。それでも、相手から予期せず「ありがとう」の言葉やお礼が来たら嬉しくなると思うんですよ。だから、誰かに見返りを求めない愛を与えると、自分を愛することにつながっているのではないかと考えます。

ーありがとうございました!今後の卯ノ原さんのご活躍を応援しております!NEONAVIには卯ノ原さんと同じく、俳優で活躍する関口さんの記事もございます。ぜひご一読ください!

今後の映画・ドラマ出演情報

卯ノ原さんが今後出演する映画・ドラマ情報をお伝えします。

『ボクらのホームパーティー』

■劇場:K's cinema 新宿 東京都新宿区新宿3丁目35-13 3F
■上映期間:2022年11月19日(土)~2022年12月2日(金)18:00より
■公式HP:https://bokupa-movie.com/

映画『ボクらのホームパーティー』予告編(30秒版)

『ゴールド』

<概要>
グッナイ小形『きみは、ぼくの東京だった』MVから生まれた長編映画『ゴールド』。主演は小畑みなみ×サトウヒロキ。MVを監督した知多良脚本によるオリジナルストーリー。生活と仕事と誰かと生きることの映画です。
クラウドファウンディング:https://motion-gallery.net/projects/gold_cinema

▼卯ノ原圭吾さん公式情報
Instagram:@keigo_unohara 
Twitter:​​@keigo_unohara

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