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子供向けだと思っていたら痛い目を見る!大人向けアニメ映画3選【映画のすゝめ】

子供の頃に観た映画が、大人になった今でも心に残り続けていることがある。

この世界には年齢を問わず誰もが楽しめる映画が数多く存在する。幼い頃に夢中になった作品を大人になってから見返すと、当時とは違う発見に出会えることもあるだろう。

その一方で、一見すると「子供向け」に作られた映画でありながら、実は大人だからこそ刺さるような、ディープな物語を描いた作品も少なくない。

そんな作品群を、見た目だけで「これは子供向けだから」と決めつけてしまうのは、あまりにも勿体無い。

今回は、大人も楽しめる子供向け映画を3作品厳選。可愛らしいビジュアルの奥に隠された、作品たちの知られざる魅力を、ヴェールを剥がすように紹介していく。

 

ちいかわ 人形の島のひみつ

参照:filmarks公式(https://filmarks.com/movies/126068)

どんな映画?

ある日、ちいかわたちのもとに、空から一枚のチラシが降ってくる。

そこに書かれていたのは、とある島への招待だった。

さっそく島へ向かったちいかわたちを待っていたのは、色とりどりのご馳走と、どこまでも広がる青い海。

まるで楽園のような島で、のんびりと余暇を楽しむちいかわたちだった。

しかし、そんな穏やかな時間は、巨大な怪物「セイレーン」の出現によって一変する。

セイレーンは島民たちを次々とさらい、島はたちまち騒然とする。

ちいかわたちも、さらわれた島民を助けるため、セイレーンの討伐に乗り出すことになる。

そんな中、ちいかわたちは偶然入り込んだ洞窟で、この島に隠されたある「ひみつ」を知ってしまう。

可愛らしい見た目からは想像もつかないほどの大冒険が、ユーモアを交えながら繰り広げられる本作。

果たして、ちいかわたちは島に隠された「ひみつ」と向き合い、無事に島民を救うことができるのか。

 

この映画のココが凄い!

本作は、上映当初から「鬱映画」と話題になっていました。「ちいさくてかわいい」はずのキャラクターたちが暮らす世界で、鬱とは一体どういうことだ?と思っていましたが、実際に観てみると、その理由がよく分かります。

ただのほのぼの系だと思っていたら大間違い。可愛らしい世界観の裏側では、想像をはるかに超える壮絶で波瀾万丈な展開が繰り広げられます。

本作でちいかわたちが立ち向かうのは、「正義」と「悪」の二つに分けられるような問題ではありません。誰が正しく、誰が間違っているのか。そんな簡単には片づけられない難題に、可愛らしい小動物たちが向き合っていきます。

だからこそ、キャラクターたちの愛らしさが強烈なギャップとなり、物語のドラマをより一層際立たせています。鑑賞後は、可愛かったね、面白かったね、だけの感想では決して終われないでしょう。

 

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

参照:filmarks公式(https://filmarks.com/movies/9831#goog_rewarded)

どんな映画?

仕事や家事に追われる日々のなかで、あの頃は良かったと、若かった頃の記憶をふと思い返すことはないか。

大人になれば、忙しいのが当たり前。でも、もし一日だけでも、「あの頃」の雰囲気に包まれることができるなら、それを拒む人は、そう多くないのではないだろうか。

そんな大人たちが吸い込まれるように向かっていくのが、昭和の懐かしさを凝縮したテーマパーク「20世紀博」。

ここでは、特撮ヒーローになったり、懐かしいおもちゃで遊んだり、昔の暮らしを体験したりと、大人たちは童心に帰って思う存分楽しむことができる。

しかし、その一方で子供たちは待機所に預けられてしまう。しんのすけは、自分たちを差し置いて20世紀博に夢中になるひろしとみさえの姿に、次第に違和感を覚えていく。

そしてある日突然、大人たちの様子がおかしくなってしまう。まるで本当に子供へと戻ってしまったかのように、わがままに振る舞い始めたのだ。

果たして、しんのすけ率いるカスカベ防衛隊は、この奇妙な「懐かしさ」の原因を突き止め、大人たちを正気に戻すことができるのか…。

  

この映画のココが凄い!

『クレヨンしんちゃん』の映画は、決して子供だけに向けられた作品ではありません。笑いあり、涙ありの物語のなかには、大人だからこそ心に響く要素が数多く隠されています。そして、その特色が特に色濃く表れているのが本作です。本作では、大人が子供に戻ったり、反対に子供たちが大人のように振る舞ったりと、ユーモアを交えながらカオスな展開が次々と繰り広げられます。

私たちはみんな、かつては子供でした。それなのに、いつの間にか大人になり、仕事や生活に追われ、考えなければならないことも少しずつ増えていきます。でも、大人になることは、それほど悪いことでもないはず。では、子供と大人の境目とは、一体どこにあるのでしょう。そんな一筋縄では答えの出ない問いを、まさかの子供向け映画で突きつけられてしまいます。

大人たちがいなくなり、もぬけの殻となった街は、まるでゾンビ映画の世界のように静まり返ります。そして残された子供たちは団結し、ときには派閥同士で対立しながら、自分たちだけの世界を作り上げていきます。さらには、子供がバスを運転するという、今ではなかなか見られない大胆なシーンまで登場します。コンプライアンスによって表現の幅が狭まりつつある現代では、これほど自由奔放で無茶苦茶な物語を描くことは、なかなか難しいでしょう。20世紀から21世紀へと移り変わる節目に作られたからこそ意義のある本作を、ぜひ味わってみてください。

 

リメンバー・ミー

参照:filmarks公式(https://filmarks.com/movies/64777)

どんな映画?

舞台はメキシコ。少年ミゲルには、世界的なミュージシャンになるという大きな夢があった。

しかし、ミゲルの家族には「音楽を一切許さない」という厳しい掟があり、音楽にまつわるものは家庭から徹底的に排除されていた。それでも、ミゲルの音楽への好奇心は止まらない。秘密基地には、寄せ集めの材料で作ったギターや大好きなアーティストの映像があり、夜な夜な楽しい時間を過ごしていた。

ある日、家族の反対を押し切ってミュージシャン・コンテストへの参加を決意したミゲル。しかし、ひょんなことから「死者の国」に迷い込んでしまう。しかも、日の出までに元の世界へ戻らなければ、永遠に死者の国の住人になってしまうという。

突然の大ピンチに陥ったミゲルに手を差し伸べたのは、ユーモラスなガイコツのヘクターだった。ミゲルはヘクターとともに、死者の国を駆け巡りながら、一族に隠された秘密を追っていく。

やがて、複雑に絡み合った謎を解く鍵となったのは、ミゲルが何よりも愛する「音楽」だった…。

 

この映画のココが凄い!

踊り出したくなるようなメキシカン・ミュージックと、鮮やかで異国情緒あふれる死者の国の情景。この独特な世界観は、数あるピクサー作品の中でも本作でしか味わえないでしょう。

そして何より胸を打つのが、家族を大切に思いながらも、それでも音楽が好きだという自分の気持ちに抗えないミゲルの葛藤です。自分の信じるものへ突き進む彼の選択には勇気づけられる一方で、若さゆえの情熱があまりにも眩しすぎて、目を背けたくなる瞬間もあります。

人間の五感の中で、聴覚は最後まで残る感覚だと言われています。そして音楽は、記憶とも強く結びついています。あの頃、耳にタコができるほど聴いた曲を久しぶりに聴き返すと、当時の感情がぶわっと溢れて懐かしさに胸が温かくなることもあれば、もう戻れない時間を思い出して、少し寂しくなることもあります。

本作が描くのは、そんな音楽と記憶の関係や、家族の物語です。

カラフルな映像とは裏腹に、そこに描かれるのは「忘れられること」の残酷さや、家族の記憶を受け継いでいくことの意味です。子供向け映画という言葉だけでは到底片づけられないほど、重みのある物語が待っています。

 

おわりに:子供向け映画も、大人によって作られている

「子供向け映画」と聞くと、どこか甘く見てしまうところがあるだろう。しかし、子供向けの作品もまた、当然ながら大人によって作られている。そこには、長い年月を生きてきた大人たちが見つめてきたもの、感じてきたこと、そして次の世代に伝えたいことが、子供にも届くようにわかりやすく落とし込まれている。

大人になった今だからこそ、もう一度「子供向け映画」を観てみてはいかがだろうか。

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