
毎日飲むコーヒーの裏側に何がある?生産者の「リアル」と私たちにできること
私たちの朝の目覚めや勉強中に欠かせないコーヒーの存在。実はそのコーヒーの裏側で、貧困に苦しむ人々がいることをご存知ですか?
本記事では、生産国の抱える問題、コーヒーが生産者から私たちに届くまでの過程、フェアトレードの取り組みについて紹介したいと思います。
世界のコーヒー産業を守るため、学生の私たちにもできることを一緒に探してみませんか。
目次
コーヒー生産国の驚くべき実態
「コーヒー発祥の地」といわれるエチオピアは、コーヒーの生産が盛んな国です。生産量は世界第5位、アフリカでは第1位を誇ります。
一方で、エチオピアでは、世界銀行が定める貧困ライン以下で暮らす人々が人口の約3分の1を占めています。これは3人に1人が一日に478円以下で生活をしているということです。安全な水を十分に利用できない、道路などのインフラが整っていない、子どもが労働に従事せざるを得ないなど、厳しい生活を強いられている人々も少なくありません。
私たちが普段何気なく口にしている、一杯のコーヒー。その生産を支える国では、深刻な貧困が存在しています。
では、なぜコーヒーを生産し、世界に届けている生産者たちは、十分な収入を得られず、苦しい生活を強いられているのでしょうか。

コーヒーが生産者から私たちに届くまで

上記の図を見てみてください。
私たちが飲む一杯のコーヒーは、生産者から直接届くのではなく、仲買人や輸出業者など、さまざまな人や企業を介して私たちのもとへ届きます。そのため、コーヒーの最終価格に占める農家の取り分は、わずか1〜3%ともいわれています。
では、なぜ生産者は十分な収入を得ることが難しいのでしょうか。
その背景の一つに、生産者と仲買人の間にある「情報や交渉力の差」があります。生産者が市場価格を十分に把握できない場合、仲買人との価格交渉において不利になり、結果として、生産コストに見合わない低い価格で取引せざるを得ない場合があります。
さらに、コーヒーの価格は、生産者自身が自由に決められるわけではありません。国際的な基準価格はニューヨークの取引所などで形成され、ブラジルのみの生産量や投機など、さまざまな要因によって変動します。そのため、生産者がどれだけ努力してコーヒーを生産しても、その生産コストや生活に必要な収入が価格に十分反映されるとは限りません。
このように、コーヒーの価格をめぐる情報や交渉力の格差、そして国際市場による価格変動が、生産者の収入を不安定にし、生活の不安定さにもつながっているのです。
コーヒー生産者を救うために私たちにできること

コーヒー1杯の裏側に、このような深刻な現状があることを知っていただけたでしょうか。
そこで、日々コーヒーの恩恵を受けている私たちに、何ができるのかを考えてみました。
1つ目は、「知ること・知らせること」です。
この記事をここまで読んでくださった皆さんは、コーヒー産業が抱える課題について知ることができたと思います。まずは、私たち一人ひとりが現状を知ること。そして、家族や友人に伝えたり、SNSなどで発信したりすることで、この問題をより多くの人に知ってもらうことが大切です。
2つ目は、「選ぶこと」です。
フェアトレード商品など、生産者の権利や環境に配慮してつくられたコーヒーを選ぶことも、私たちにできる行動の一つです。日々の買い物を通して、生産者に適正な対価が還元される仕組みを応援することができます。
3つ目は、「企業や社会の取り組みに関心を持つこと」です。
コーヒー産業の課題を解決するためには、消費者の行動だけでなく、企業や政府などによる仕組みづくりも必要です。どのような生産者支援を行っている企業なのか、コーヒーがどこから来て、どのような過程を経て私たちのもとに届いているのかに関心を持つことも、課題解決への一歩になります。
私たちが普段何気なく飲んでいるコーヒーは、遠く離れた生産者の生活とつながっています。
一杯のコーヒーが生産者の負担の上に成り立つのではなく、生産者にも適正な対価が届き、安心してコーヒーをつくり続けられる。そんな持続可能なコーヒー産業を実現するためには、生産者だけでなく、企業、政府、そして私たち消費者一人ひとりの行動が必要です。
まずは「知ること」から。そして、「選ぶこと」「伝えること」へ。
今日飲む一杯のコーヒーをきっかけに、その裏側にいる生産者のことを少しだけ考えてみませんか。

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