【公務員の試験制度】どうすれば公務員になれるの?採用までの流れ、試験の難易度を元警察本部長が徹底解説!
公務員になるにはどうすればいいの?
今回は、公務員になるための試験制度について説明します。
▼公務員の仕事についてはこちらの記事で解説しています!
目次
公務員採用試験を受け、合格することが必須
国家公務員や地方公務員になるには、公務員採用試験を受験することになります。同じ公務員でも、専門的な職業である刑務官や警察官や消防官などは、それぞれに職種別の採用試験があるのでそれも受けることになります。
いずれも競争試験であり、それぞれの採用試験に合格しないと採用されません。
国家公務員採用試験
国家公務員採用試験には、採用後に携わる仕事の種類や受験資格等により、いくつかの区分があります。
総合職試験:おもに各省庁の幹部候補を採用する試験で「キャリア試験」とも言われている
一般職試験:事務処理等の業務に従事
さらに国税専門官のような専門性の高い職種や特別職などの専門職(特別職)試験、社会人試験があります。
また、大学院卒程度、大卒程度、高卒程度の受験資格別区分があります。
どの試験を受験するかは、自分がやってみたい仕事を考えた上で、決めてください。
各省庁のHP等で確認したり、セミナーなどに参加するなどして、あらかじめ調べてみると良いでしょう。
地方公務員採用試験
地方公務員試験は、ほぼ国家公務員と同じような試験制度です。
地方公務員試験は地方公共団体により名称は異なりますが、「大学卒業程度」「短大卒業程度」「高校卒業程度」という区分で試験を実施しているケースが多いです。
学歴や年齢などの受験資格が設けられており、大学卒業程度の試験では、1次で「教養(基礎能力)試験」と志望職種に必要な知識を問う「専門試験」を、2次で「論文試験」「面接試験」などが行われます。
専門性の高い消防官や警察官はそれぞれの採用試験に合格する必要があり、公立学校職員の場合は、教員免許取得後に、各自治体が実施する教員採用試験に合格しなければなりません。
採用試験合格者は「候補者」?
国家公務員試験や地方公務員採用試験に合格すると、採用候補者名簿に記載されます。
特に国家公務員の場合は、一次試験合格者の発表後、受験者が志望する各府省等を訪問し、業務説明や面接などを受けるなど次のステップに進み、最終合格者が発表されたあと、採用内々定、採用内定になります。
最終合格者はあくまでも「採用候補者」であり、合格しても採用されない場合もあります。つまり「合格=採用」ではないのです。
公務員になるためにはどういう学部を選べばいいの?
公務員の職種も様々です。試験区分も高卒程度、大卒程度と分れているので、高卒で受験することも可能ですし、大学を卒業して受験することも可能。
いろいろ専門分野の職種もあるので、基本的にはどの学部からでも可能です。あとは本人の努力、取り組み姿勢でしょう。
人事交流制度について
国と都道府県や政令指定都市などは人事交流制度を運用しています。
都道府県の職員として採用後も、中央省庁等への出向派遣等の制度もありますし、国家公務員も都道府県などに出向・派遣されることがあります。
人事交流は国と地方の職員同士を出向へ派遣することで
- 優秀な人材の育成
- 国の施策の全国統一的運用、指導
- 国の施策や法律改正などへの反映
などを主な目的として行っています。
通常は2~3年程度の期間、相互に職員を出向へ派遣させます。
地方公務員が国に出向した場合には、一時的に国家公務員としての身分になることがあります。 また、その過程において、地方自治体の職員を国家公務員として特別な選考方法で永久的に出向させる、いわゆる永久出向(特別採用)などもあります。
受験体験者として
ちなみに、私も高校を卒業するとき、当時の国家公務員試験(初級)を受験しました。
採用試験に合格し、合格通知が届き候補者名簿に登載されたあと、いくつかの官公署の採用案内と面接の案内が届きました。
国家公務員だった叔父に相談したところ、「大学を卒業してからでも良いんじゃない。」とアドバイスを受けたので、ちょっと迷ったのですが、大学に行っている間によく考えるかと
結果的に面接を受けることもなく、私は大学に進学しました。
某大学の法律学科を卒業した後に、国家公務員試験と地方公務員の試験を受けましたが・・・
大卒程度の試験は受験者数が多く、比較的レベルも高く、一流大学卒の方が多いのか見事に不合格(学力不足でしょうね~笑)
いくつかの自治体が行う公務員採用試験も受験していたのですが無残な結果でした。
幸い某県警察官採用試験に合格し、地方公務員(警察官)として採用されました。
地方公務員として一定期間勤務した後に、中央省庁の特別出向試験を受け国家公務員として採用(身分替え)されました。
いわゆるノンキャリア組として、地方および国家公務員として通算40年近く公務員生活をしてきました。
腕試しで受験する人もいる
今もそうですが、合格しても必ずしも面接を受けなければいけないということはありません。
採用試験には一般教養試験や専門試験等があるため、物は試し、試験の雰囲気に慣れるためにと、受験する人も多いです。
総合職は厳しい狭き門
国家公務員試験は狭き門です。特に総合職はいわゆるキャリ組と言われる人たちの枠なので、超一流大学出身者が占めています。
大卒程度の一般職試験もなかなか厳しいです。
高卒や大卒でも更に公務員試験のための専門学校に入校し、受験のための勉強をしてくる人たちも結構います。
生活基盤の安定という観点で公務員を目指す方は「高卒(大卒)+専門学校」という選択肢もありますよ。
リサーチして考えてみよう
自分の将来の生活設計、進路、就職をどうするかは本当に悩みますよね。
今は将来について漠然としたイメージしかない人も多いかもしれませんし、とりあえず進学してという人も。それも良いでしょう。
大学に進学したあとで、どのような職種に就きたいのかをゆっくり考えてみるのもOKです。
公務員を志望するなら、高卒・大卒どちらでも良いですが、公務員採用試験に合格することが必須なので、まずは試験合格を目指して学業に打ち込むと良いと思います。
国家公務員でも地方公務員でも、自分が採用されたい職種・部門の合格率(競争率)が、高卒と大卒でどういう割合になっているのか?どちらが合格しやすいのか?などを含めてしっかりリサーチしておくことが重要です。
おわりに
採用試験に合格するためには、一般常識、一般教養を蓄積しておくことが重要です。
平素から社会経済情勢、時事問題など幅広く収集しておくなど不断の努力を怠らないことですね。
夢を持ち、実現するために頑張って下さい! みなさんの幸運をお祈りしま~す。
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