「過去の自分が今をつくる」プライベートジェット客室乗務員(CA)・MARIさんインタビュー
こんにちは!ベトナムの寺内です。
今回皆さんにご紹介するのは、客室乗務員(以下CA)をしながらエアライン就職サポートやSNSコンサルタントもされているMARI(まり)さんです。MARIさんは大手航空会社エミレーツ航空のCAを経て、現在はプライベートジェットのCAをされています。
CAになるには今、何をすればいいのか?外資系CAってどんな生活?など、CAを目指している学生さん必見の内容となっています!
目次
MARIさん
1992年生まれ、東京都出身。立教大学コミュニティ福祉学部卒業。
アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれ、幼少期はエチオピア、その後毎年の長期休みなどはアメリカで過ごしていたそうです。
大学まではバレーボール一筋の体育会系の環境で、新卒で日系旅行会社へ入社後、エミレーツ航空のCAに。コロナ禍のタイミングでフリーランス(SNSコンサルタントや撮影関係)の仕事を始め、2022年3月にエアライン就職サポート事業「World Air」を開始。2022年12月よりプライベートジェットのCAに就職されました。
今回はそんなMARIさんから貴重な話をたくさんお聞きすることができました!
バレーボール一筋の学生時代
──大学では何を勉強されていましたか?
MARIさん コミュニティ福祉という学部でした。そこではいじめや虐待、DV、精神病の方々・その支援について学んでいました。自分自身中学生1年生の時にいじめを受けたり、家庭の事情で学校生活に悩みを抱えていた時期もあったので、人や人の心情に対して関心があったのでその学部を選びました。
──CAを目指されたきっかけは?
MARIさん 父が飛行機好きで、子供の頃から空港に連れて行かれ、機材や機種について教え込まれていました。(笑)
そのうち“毎日飛行機に乗る仕事がしたい”と思うようになったのですが、パイロットになるには頭が足りないと思い、CAを目指すようになりました。
大手外資系航空会社「エミレーツ航空」のCAに
──新卒でエミレーツ航空を受けられたのですか?
MARIさん いいえ。大学でもバレーボール部に所属していたのですが、外資系航空会社の就職試験は時期が定まっておらず、内定後すぐ入社しなければいけない場合が多くあるので、まずは周りへの感謝の気持ちを伝えるという意味でも今までずっと続けてきたバレーボールを中途半端に終わらせるのではなく最後までやり切り、きちんと引退してから次のステップに進みたいと考えていたので新卒では受けませんでした。新卒ではとりあえず入れそうなところに入ろうと思い(笑)、日系旅行代理店へ入社しました。
──そちらはどのくらい働かれていたのですか?
MARIさん 約3ヶ月間ですね。その会社の同期で入社して1ヶ月でCAになった友人もおり、私もエミレーツ航空の募集が出てすぐに応募しました。役職やクライアントがつく前に旅行代理店を辞められたので良かったです。
バブリーなドバイ生活
──「エミレーツ航空」というと本拠地がドバイですが、MARIさんもドバイに住まれていたのですか?
MARIさん 約5年間、ドバイに住んでいました。
──素敵ですね!ドバイでの生活はいかがでしたか?
MARIさん ドバイは楽しかったです。ほとんどのものが人工的なので非現実的な…まるで某テーマパーク内に住んでいるような感覚に時々なりました。安いので乗りやすいからということもありますがタクシーを使うのが当たり前の世界ですし、社宅はタワーマンション(ほとんどの社宅は砂漠の方にあるのですが、私はありがたいことにドバイの超中心部のタワーマンションの31階に配置されました。)、五つ星ホテルのプールやジムを無料で利用できる、ドバイ中のたくさんのレストランで社割が効く、税金がないのでお給与がそのまま自分のお金になる…と会社の恩恵やドバイならではな背景のおかげでとっても良い暮らしをさせてもらいました。
…ただこの生活が自分の力で得た生活水準というよりは会社のおかげによるものがとても大きかったので、これに慣れてしまうといつか現実に戻った時に変に非現実的なわがままな水準になってしまうと思い、自分自身のステップアップにはよくないと感じ、転職することに決めました。
転職が決まるもコロナ禍に
──その後、どうされたのですか?
MARIさん 2019年の9月に某ヨーロッパの国営航空会社から内定をもらい、日本に帰国後、2ヶ月間オランダで訓練を受ける予定でした。しかし私より1つ前の期に入社した方たちがコロナのロックダウンで入社が遅れ、私たちの期もいつ稼働できるのかわからない状況に。
某ヨーロッパの航空会社は副業ができる会社だったため、いつCAの仕事が入っても融通が効くように、かつ呼ばれない期間の時間を無駄にしたくなかったので、元々副業としてやっていた仕事を本格始動することに決め、個人事業主として働くことにしました。
──フリーランスの仕事ではどのようなことをされているのですか?
MARIさん SNSのコンサルを始めました。パソコンの基礎知識や動画編集など、今まで身につけてこなかった技術を学ぶいい機会になったと思います。
狭き門、プライベートジェットのCAへ就職
MARIさん そのままコロナ禍でなかなか転職先の航空会社から呼ばれず、気付けば3年が経ってしまい、どうしようか…このままコンサルタントなどの仕事を本職にしていくか…など考えていたときにプライベートジェットのCAの募集を知人伝に紹介され、完全に未知の世界ですし、私には夢のまた夢の世界の話でしたが、一か八か受けてみたところ、奇跡的に内定をいただくことができました。
──プライベートジェットとはどのようなものなのでしょうか?
MARIさん 「情報を守る」ということも大切な業務の一つなので仕事の詳細に関してはあまりお話をすることは出来ないですが、さまざまな用途でさまざまな業界の方が移動手段としてご使用になります。その大切な移動のお時間を快適に過ごしていただくために最大限の気配り心配りが必須となるとても面白い仕事だと思います。
──通常の航空会社のCAとは業務にどのような違いがありますか?
MARIさん 民間の航空会社と大きく違うことは乗務をするだけでなく、ケータリングや掃除など前後の全ての業務もCAがやる必要があることと、基本的にCA1人での乗務になるため責任も多く大変なことも多いですが、とてもやりがいも大きいお仕事だと感じています。
CAを目指す10代へー1つのことを継続する力をつける
──CAを目指している学生に何かアドバイスはありますか?
MARIさん 自分の周りやエアライン就職サポート事業でアドバイスをさせていただき、内定した方々を見ていると、1つでも、なにかを長く続けている人が多い傾向にあるように感じます。経験からCAの業務には「チームワーク力」「マルチタスク力」「コミュニケーション力」「体力や忍耐力」がとても大切だと感じたのですが、私の場合はバレーボールを小学生からずっと続けてきたおかげで上記の能力がどんどん身についていったのだなと思います。
スポーツに限らず、アルバイトや趣味、音楽や書道など芸術的なものでも何か1つのことを継続し、さらに言えば小さなものでもいいのでわかりやすい肩書き(音楽であればコンクールで入賞、アルバイトであればバイトリーダーなど)を持てればなお良いと思います。
──英語の勉強などはどうですか?
MARIさん 外資系航空会社を狙うのであれば必須ですね。面接はもちろん英語ですし、受かってからもベースが海外であれば生活に英語は必須になりますし、訓練や同僚との会話、お客様との公用語は全て英語になるので、英語を話すことでスタートラインに立てると思える感覚でいるとわかりやすいかもしれないです。
──留学はした方がいいですか?
MARIさん CAを目指す学生の8割が留学やワーホリ経験者なので、留学ももちろんお勧めですが、いずれにせよ、CAという職業に固執し過ぎず、“今の人生を楽しむ”ことがその人の自信や魅了に繋がると思います!
“自分を愛すること”とは?
MARIさん 自分を認める・信じる・許してあげることです。
自分に厳しいとつい他人にも厳しくなり、相手を否定したり卑下したりするようになってしまいます。謙遜はせず、自分が頑張ってきたことを認め、今日生きてるだけでエライ!と思うことが大切です。
また、過去をついつい引きずってしまうことがあると思いますが、今の自分は過去の自分の経験が一生懸命作ってくれた結果の「今」なので、ここまで頑張れた自分すごいな〜って考えてあげられるといいかなと思います!
「ああしなければよかった」など後悔するのではなく、変えられないイヤだと思う過去は「やっちまったなー!また新しく頑張ろう!」くらいでいいと思います。
まとめ
現在CAをしながらエアライン就職のサポートも行っているMARIさん。とてもパワフルで魅力的な方で、私もお話をしていてとても元気をもらいました。
MARIさん、貴重なお話をありがとうございました!
CAを目指している学生さんはぜひ、MARIさんのSNSもチェックしてみてくださいね!
MARIさんInstagram:@b.b.m.i
CAを目指している方:@world.air_ca
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