【音楽で海外へ】東南アジアを中心に海外で活躍するベースボーカリストRAYJIさんインタビュー
こんにちは!ベトナムの寺内です。
今回みなさんにご紹介するのは、高校の文化祭でベースを演奏したのをきっかけに、現在東南アジアを中心に海外で活躍されているRAYJIさんです。
4年間のバンド活動を経て、ソロアーティストへ。
現在はベースをメインにボーカル、ビートメイカー、 和太鼓を各都市で演奏されています。
これまでの活動や海外で音楽活動を始めたきっかけなど、学生の皆さんの参考になるお話を聞いてきました!
目次
RAYJIさん
ベースをスラップしながら歌うスタイルが特徴。
2024年以降、出演している海外でのイベントでは全てメインアーティストとして出演されていま
す。
また楽曲制作、コンポーザーとして楽曲のアレンジ、ミックスマスタリングも自身で行い、日本ではアーティストのサポート演奏、及びその他著名人のバックミュージシャンとしても活躍されています。
<タレントとしての活動>
2023 11月~2024 4月Meiji Chocolate Vietnam 広告宣伝大使
<音楽関係>
【ベトナムでの活動】
6月2023 Nippon Oi コンサート-ダナン-
Yentown コンサート-ホーチミン-
7月2023 Vietnam Japan Rock Fes. コンサート-ダナン-
Vietnam Japan Rock Fes. ‘’keiko borjeson’’さんとコラボ出演
HUTECH 大学文化祭コンサート, コスプレ審査員も行う-ホーチミン-
Manga Comic Con. コンサート-ホーチミン-
Vietnam Da Nang 孤児院にてボランティア活動-ダナン-
10月2023 Japan Vietnam Fes. コンサートベトナム人アーティストYang TDとユニットとして出
演(RAYAN) -東京-
7月2024 Vietnam Japan Fes. コンサート-ダナン-
7月2024 Natsu Matsuri コンサート-ダナン-
8月2024 Nippon Oi コンサート-ダナン-
8月2024 Da Nang University School Festival -ダナン-
【その他アジア圏での活動】
6月2023 Asia Tour 2023 Singapore コンサート-シンガポール-
7月2023 Asia Tour 2023 Cambodia コンサート-カンボジア-
Asia Tour 2023 Thailand コンサート-タイバンコク-
5月2024 Thailand Virtual Music Fes. コンサート-タイバンコク-
(12月2024 Thailand -タイバンコク-)
【その他主な活動】
2017 バンド解散
4月2018 U. S. A. NewYork Japan Fes. コンサート-アメリカニューヨーク-
8月2018 Japan Tokyo Shibuya ASIA ワンマンライブにてソロ活動開始
8月2023 Japan Tokyo Shibuya O-WEST ‘’Asia Tour Final’’ 5周年ワンマンライブ
【和太鼓演奏歴】
7月2024 Vietnam Japan Fes. コンサート-ダナン-
8月2024 Nippon Oi コンサート-ダナン-
8月2024 Da Nang University School Festival -ダナン-
ベーシストを志したきっかけ
高校卒業後、バンド結成へ
──ベーシストを志したきっかけを教えてください。
RAYJIさん 高校3年時の文化祭にてバンドコンテストに出たことがきっかけです。
その時は大学受験の願書などを出す時期でしたが、「音楽の道に進む!」と宣言し、同級生の中でたった一人、受験をやめました。
──その後どのように活動されていたのですか?
RAYJIさん ヴィジュアル系ロックバンド「ViV」を結成し、4年間活動しました。
ソロのベースボーカルへ
──解散後の活動形態はどのように決めましたか?
RAYJIさん ベーシストという立場もあって、サポートミュージシャン、インスト音楽を奏でるベースアーティスト、ベースボーカル、様々な道がありとても悩みました。
そして2018年8月渋谷ASIAワンマンLIVEからソロアーティストとしてセンターに立ち、一番困難であると予想されるベースボーカルとして活動することを決めました。歌ったことも、曲を作ったことも、アレンジ、歌詞制作も全て未経験でしたから(笑)
ベース以外の事は全てここから始めました。
海外での経験
ニューヨークでの経験
RAYJIさん 初めての海外は2018年に行ったニューヨークでした。はじめはイギリスに行く予定だったのですが、友人との会話の中でニューヨークが出てきたにをきっかけに“これはニューヨークへ行くべきなんだ”と思いました(笑)
──ニューヨークに呼ばれていたのですね(笑)
RAYJIさん そうですね(笑)。しかも行ったタイミングがラッキーで、FBで「JapanFes.」の予選会をやっていることを知り、連絡してみたところ予選会への出場が決まりました。そしてベース一本で出場し、予選会を突破することができ、「JapanFes.」へ出演することができました。
──やはり呼ばれていたのですね!「JapanFes」の予選会などはどのような雰囲気でしたか?日本であるコンテストなどに似ているのでしょうか。
RAYJIさん 歌、ダンス、コント、ポエム、バンドなどさまざまなエンタメが混雑しているに驚きました。エンターテイナーとしてYesかNoか、それだけを見られたんです。「ベースだから」とか言い訳は勿論出来ない場面で、ニューヨークのボーカリストやバンドとぶつかり合う分けです。
日本だとベーシストはベーシストの中で比べられたりしますが、「JapanFes.」の予選会ではさまざまなジャンルの人が同じエンターティナーとして見られていて、その中で勝ち抜けたことは自分にとっても大きな自信に繋がりました。当時は歌ってもいない。ベース1本でしたから(笑)
ただ、勝てないとも思ってはいなかったです。
──ニューヨークでは他でも演奏されたのですか?
RAYJIさん カフェやBarでも演奏させてもらいました。その時にさまざまな国籍の人たちと話したりして、移民の街・ニューヨークではみんな母国語訛りの英語を気にせず話していると感じました。この経験をきっかけに英語で歌っていくことを決意して、英語の勉強も始めました。なんか僕にも出来る気がしたんですよね(笑)
時間はかかるかもしれないけど、自身の完成形を数年後に設定して、例えば10年後の自分を想像してみる。大事な事って、“今何が出来るか”よりも、“今出来る事も最初は全然出来なかった”だと思うんです。ベースもそう。
「生まれ変わったら」って言葉が嫌いで。生まれ変われても記憶なんて無いですから(笑)生きてるうちに何でもやって、やりたいこと見つけたらやってみて、出来ない事に出逢ったら出来るようになりたい、と思っていますね。
──6年前から英語の勉強を始めて、パフォーマンスをされているのは凄いですね。ちなみに学生時代、英語は?
RAYJIさん 学生時代は英語に興味なかったのですが(笑)、コミュニケーションツールとしても必須ですし、より多くの人に自分の音楽を知ってもらうには英語で歌うべきだと思いました。
”俺世界最強のベーシストだから”って日本語で言っても伝わらないんですよ(笑)だから最近ずっとステージで言っているんです。“I will be the best bassist in the world”
日本から出て、日本語じゃない言葉で言葉を残すとそこに責任も生まれてくる。言葉の重みも違うんですよね。
それから例えばベトナムに行ったらやっぱりベトナム語を使いたい、少しづつでもいいので使えるようになりたい、とも思っています。だって嬉しいじゃないですか(笑)
シンガポールでの活動
──その後シンガポールへ行かれていますが、なぜシンガポールだったのですか?
RAYJIさん 2019年10月に初めてシンガポールへ行きました。バンド活動時に日本のJ-POPが東南アジアに進出する流れがあり、バンドのライブにシンガポールのファンが日本に来てくれてたことが度々ありました。その時にいつかシンガポールに行く!と約束していたのですが、それを果たせずバンドは解散してしまったので、行きたいという思いがずっとありました。
生きていて守れなかった約束は沢山ありますが、約束は守りたい、今出来なくても必ず約束を果たしたいと思ってます。
──シンガポールではどのように演奏されたのですか?
RAYJIさん 伝手も何もない状態で行ったので、シンガポール中のBarを訪ねて演奏させて欲しいとお願いしました。みなさん親切で、演奏予定を組んでくれたり、オープンマイクを開催しているカフェやバーを紹介してくれたりしました。今はもう閉店してしまったのですが、当時シンガポールで有名だった「Crazy Elephant」という生演奏をしているバーの周年イベントに出演させて頂いた際、とても盛り上がりました。この時の渡航だけでファンも沢山増え、ワンマンライブも決まりました。シンガポールの街を歩いてるだけで声をかけられるみたいな(笑)
ワンマンライブの為に数か月後シンガポールに再度渡航したのですが、ちょうど新型コロナウイルスの流行が始まった時で。シンガポールで様子見をしていたのですが、ライブ開催前日に政府から新型コロナウィルスの制限措置が発表され、日本行き最後の便で帰国しました。誰もいない空港と飛行機は今でも覚えていますね。
ベトナムとの関わり
──コロナ禍中は配信ライブをメインに活動されていたようですが、ベトナムに来たきっかけは何だったのでしょうか。
RAYJIさん 2023年にアジアツアーを行ったのがきっかけです。アジアツアーでは日本、シンガポール、カンボジア・シェムリアップ、タイ・バンコク、ベトナム・ホーチミン&ダナンで開催したのですが、その時にベトナムの人々の若さやエネルギーをとても感じました。
正直なところ僕の音楽は日本ではウケなかったんです。歌詞は英語だし、音楽性が合わなかった。ただ自分の信じる音楽を曲げるつもりもなかったです。そして必ず自分の音楽は海外で大ウケする自信がありました。実際何処へ行っても信じられない速度でファンが爆増しましたね(笑)
オーガナイザーさんや多くの人とのご縁もあり、2023年に自分でも想像以上の結果を残せたことで、2024年もベトナムのさまざまなイベントにご招待いただきました。
海外で大変なことと今後の展望
──海外で演奏していて大変なことはないですか?
RAYJIさん 海外のステージでは日本のようにインフラが整っているわけではないので、日本の時とは違った準備をしています。例えば電流・電圧が安定していないので、アンプを使用しない方法で演奏したり、エフェクターは充電式のものを使用したりしています。イヤモニも絶対持参していますね。さまざまなステージから、こういった工夫に行き着きました。失敗から学んでいます!
あと僕って1人で動くので、マネージャーさんとかもいないわけです。だからステージで何か起こったら全部自分1人で処理しなくちゃいけない。常に起こりうる可能性を想定し、それが起こった時にもぶれないように訓練しています。一番大変なのは暑さですね(笑)37度の炎天下、野外屋根なしのステージも度々あるわけです。本当に倒れたら終わりなんですよ(笑)だから日本にいる時は真夏でもサウナスーツを着て走っています。これがとてもステージ上の環境と似ているんです。
でもこの間、1曲目を歌う直前に会場のマイクスタンドが壊れるアクシデントがあり(笑)その時はすぐにその曲は演奏のみに切り替えましたが、今後はマイクスタンドも持参しようと思いました。これは想定で来てなかったですね(笑)
──臨機応変な対応だけでなく努力もされているのですね。素晴らしいです。では、今後の展望を教えてください。
RAYJIさん 今回の訪越で、ダナン市人民委員会外務局長とお話させていただき、来年12月に「RAYJIフェス」を行いたいと伝えました。まずはそれを成功させたいですね。
また音楽全体に関しても、新しいミュージシャン・アーティストのビジネススタイルを確立できたらと考えています。1人は大変だ!と先程言っていたのですが、1人だからこそ出来る事も沢山見つかってきたのでこれからも自分を発揮して行けたらと思っています。
12月の「RAYJIフェス」も、絶対面白いことになると確信していて。だって凄くないですか(笑)?日本人が海外で自分のフェスを行う。しかも総来場者数が1万人以上になる。
やりたいことがわからない10代へー人との出会いを大切に
RAYJIさん 僕の場合は、やりたいことに出逢えたのはラッキーで、やりたいことがなくても全然いいのではないかと思います。やりたいことがなくて悩んでいた時期も、思い返してみると必要な時間だったと思います。何のためか、分からず勉強していた。いいじゃないですか(笑)何のために生きているのか分からない。そんなもんじゃないですかね(笑)
そもそもやりたいことがないって駄目な事なの?と思っていて。未来ばかり見てしまいがちですが、未来なんて、明日なんて、どう頑張っても辿り着けないんです。常に今、この瞬間があるだけ。それなら今、一旦未来から手を放して、自分の心で感じるまま衝動に身を任せてみるのもいいかもしれないですね。やりたいことがないから何もしない、それも僕は良いと思っていて。やりたいことがないけど、仕事や学校へ行く、それも良いと思ってて。
日本で見つけられなかったけど、海外でそれが待ってるかもしれない。大事なのは、それを見つけることよりもそれと出逢った時に心に耳を傾けることだと思っています。出逢ったものとしっかり出逢う。頂いたものをしっかり頂く。
なんかそんなことを考えていると結局全部、今目の前にいてくれる人を大事にする。それが僕が言える事なのかなって思います。
“自分を愛する”とは?
RAYJIさん “愛”についてはオリジナル曲「TATTOO」で歌っているので、ぜひ聴いてください(笑)
日本語字幕も出ます。
まとめ
東南アジアを中心に海外で活躍されているRAYJIさんですが、今でもステージに立つときは緊張するそう。
「ソロなのでコケたら終わり・誰も守ってくれないという不安が毎回ありますが、ベトナムをはじめ、いつも多くの方の温かさに触れて救われています。ステージ上で涙してしまうことも多いです」とRAYJIさん。
ちなみに和太鼓はベトナムのイベントにて無茶振りで叩くことになったのがきっかけで始められたそうです!対応力・適応力が素晴らしいですね。
音楽を志している学生さんはぜひ、RAYJIさんのHPもチェックしてみてくださいね!
RAYJIさんInstagram @rayji_official
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RAYJIさん楽曲&ライブ動画:youtube
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