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【Web制作の仕事って?】好きを突き詰めて見つけた“Webの仕事” FMC代表安東さんインタビュー前編

「Web制作会社って、どんなことをしているの?」
「IT業界とどう違うの?」

そんな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
実は、Web制作の仕事って、想像以上に“人と向き合う”仕事なんです。

今回は、Web制作会社FMC代表 安東裕二さんにお話を伺いました。

音楽活動をきっかけにWebの世界へ飛び込み、独学でスキルを磨き、会社を立ち上げた安東さん。
今ではさまざまな業界のクライアントに寄り添いながら、Webサイト制作やブランディングを手がけています。

なにかに挑戦してみたい人にも、Web業界を目指す人にも響くお話です。

現在の仕事と業界への経緯

―早速ですが、安東さんは現在どんなお仕事をされていますか?

Webサイト制作や、Webサイトを活用した事業成長のコンサルティングをメインに行う株式会社FMCの経営者を務めています。

―ありがとうございます。このお仕事についた経緯を教えて下さい。

バンド活動をしていたときに、自分のバンドのホームページやチラシを制作していたところ、他の人からも依頼されるようになり、それが面白くなったことがきっかけです。

そこからフリーランスとして活動し、徐々にWebサイト制作が本格化し、会社を立ち上げるに至りました。

Web業界に惹かれた理由

―特にWebサイト制作のどんなところに惹かれたのでしょうか?

インターネットやITって常に移り変わりが激しくて、まだ発展途上段階なんですね。
新しいものがどんどん出てくるところが、新しいもの好きで飽きっぽい性格の自分に向いていると思いました。

学生時代とWeb業界の原点

―学生時代はどのように過ごしていたのでしょうか?

学生時代はゲームと音楽に夢中でした。
特に高校生から音楽にのめり込み、大学を中退して音楽活動に専念していました。

働いていた音楽スタジオの店員さんたちがすごく面白くてかっこいいお兄ちゃんたちで、自分でホームページやチラシを作ってしまう人たちだったんです。
そこで僕も、スタジオのお兄ちゃんたちからWebサイト制作を学びました。

スタジオで過ごした5年間は、学生ではありませんが自分にとって大学生活を過ごしているようでした。
その経験が、今のWebの仕事につながっています。僕の原点といえます。

そもそもWeb業界とIT業界ってなにが違うの?

―先ほど IT 業界のことに触れていましたが、そもそもWeb業界とIT業界のふたつにはどういった違いがあるのでしょうか?

IT業界は「情報技術(インフォメーションテクノロジー)」全体を指す、とても広い分野です。
アプリ開発やシステム開発、AIやロボットなど、技術を使って何かをつくる仕事はほぼすべてIT業界に含まれます。

一方で、Web業界はその中でも、インターネット上のサービスやウェブサイトに特化した分野です。
たとえば、企業のホームページをつくったり、ネットを使って集客や採用をサポートしたりと、より見える形で企業活動を支えます。

―Web業界は、デザインやコンテンツ制作が中心なのでしょうか?

そうです。ただ、実はそれだけではありません。

Web業界の仕事は、見た目を作るだけでなく「どうやってお客さんを増やすか」「どうやってサービスを広めていくか」など、企業の目的に合わせて一緒に戦略を考えるところまで含まれます。

たとえば、「もっと集客したい」「採用を強化したい」「自分のサービスを世に広めたい」など、お客さんごとに課題はさまざまですよね。それに合わせて、Webを使った解決策を提案・実行していくのが僕たちの仕事です。

FMC制作スタッフの役割分担と連携

―FMCでは、普段どんな業務をしているのでしょうか?

うちは役割によってやることがけっこう違うのですが、
主要な役割として「Webディレクター」「デザイナー」「エンジニア」がいます。

―それぞれ、どんな仕事を担当しているのでしょうか?

まずWebディレクターは、お客さんが「何に困っているか」「どうすれば良くなるか」をヒアリングしたり、調べたりして整理する役割です。
そして、まとまった方向性をもとに「こういうものを作ろう」と企画して、制作スタッフチームで形にしていきます。

―その企画を形にしていくのがデザイナーでしょうか?

そうです。デザイナーは、そのプランをもとに実際のデザインを考えたり作ったりします。
たとえばホームページのレイアウトだったり、チラシやロゴをデザインしたり。

見た目を整えるだけではなく、「どういうデザインが一番伝わるか」「お客さんの目的を達成できるか」というところまで一緒に考える存在です。

―なるほど。エンジニアはどういった役割でしょうか?

エンジニアは、デザイナーが作ったものを実際にWeb上で動かす人たちです。
たとえば、「ここを押したらこう動く」とか「スマホでも見やすくしたい」とか、そういうWebの裏側を組み立ててくれます。

―それぞれ分担しながらも、連携が大事なんですね。

とても大事です。Web制作って、どこか一つだけでは完結しなくて、ディレクター・デザイナー・エンジニアの連携がないといいものはできない。
だからFMCでは、チーム全体でちゃんと話し合いながら進めていくことをとても大事にしています。

仕事の楽しさとやりがい、Web制作の捉え方

―ありがとうございます。では、仕事をしていて「楽しいな」と感じるのはどんなときでしょうか?

FMCは、IT業界にいながらもアナログな部分を大事にしています。

よくご依頼を受けるのはホームページですが、それを「なぜ作りたいのか?」という理由は人それぞれです。たとえば「もっと問い合わせを増やしたい」、「今っぽいデザインにして若い人材を採用したい」、「とにかく今のサイトが見づらくて困っている」など。

でも、そういう"悩み"って、みんなうまく言葉にできていないことが多いんです。
なんとなくモヤモヤしていて、でも何が問題なのか、どうすればいいのか分からない。

そこで僕らが「こういうことが課題なんじゃないですか?」って視覚的なアプローチやヒアリングを通じて整理していくと、お客さんが「まさにそれが言いたかったんだよ!」と言ってくれる瞬間があるんです。それがすごくうれしくて、やりがいを感じます。

―すごく面白そうです!Web業界ってもっと単純作業なイメージがあったので、意外でした。

そういう印象、たしかにありますよね。
でも実際は、コミュニケーションがとても大事な仕事です。
お客さんと一緒に悩んで、一緒にゴールを見つけていく、そんな感覚が強いです。

ただ、見た目をかっこよくするだけじゃだめだし、最新技術を詰め込めばいいってものでもない。だから、必要なスキルも多岐にわたります。デザインも、写真も、文章も必要で、まるで映画を作ってるみたいだなって、最近よく思うんですよ。

―映画ですか

はい。監督がいて、脚本があって、カメラマン、音声、照明、キャスト…って、いろんな人が関わって、ひとつの作品ができあがるじゃないですか。ホームページ制作も似ていて、いろんな分野のプロが集まって、ひとつの「作品」を完成させる感じなんです。

しかもホームページって、今や名刺みたいなもの。誰かのことを知りたければまず検索する時代なので、その人や会社の「顔」をつくるような責任感があります。

だからこそ、ちゃんと丁寧に作っていきたいし、みんなで協力していいものをつくるのが楽しいですね。

印象に残る仕事事例:物流業界の採用サイト

―これまでに携わった案件の中で、特に印象に残っているお仕事はありますか?

そうですね。2〜3年くらい前に、物流業界の「NAX JAPAN」というお客さんから採用サイトのご相談をいただきました。

物流って僕らの生活を支えてくれている、本当にありがたい仕事なんですけど、若い人たちからは「大変そう」とか「ちょっと地味かも」って思われがちで、採用に苦戦されていたんです。

それで「じゃあ、実際にかっこよく働いてる姿をちゃんと見せましょうよ!」という話になって。
動画も入れて撮影して、デザインも含めて“かっこいい採用サイト”をつくったんです。

そしたらすごく気に入ってくださって、そのサイトをきっかけに若手の応募も増えたみたいで、伸び盛りの若い子たちが何人も入ってくれたんです。

―成果にもつながったんですね。

はい。さらに「採用サイトがすごく良かったから、今度はコーポレートサイトもお願いしたい」と言っていただいて、そちらのリニューアルも担当させてもらいました。

この仕事を通して、「ホームページで“見せ方”を変えるだけで、こんなに印象が変わるんだな」と改めて実感しましたし、結果として他の物流会社さんにも紹介していただいて、まさに、いい循環が生まれた案件でした。

後編に続く

いかがでしたか?
Web制作会社に対するイメージが少し変わったという人もいるかもしれません。

私は安東さんからお話を聞いて「Webの仕事ってこんなに人と向き合うんだ!」「なんて素敵なお仕事なんだろう」と新たな発見を得ることができました。

後編では、Web業界で求められる力や、AIの影響、そしてこれからの働き方について、さらに深くお話を伺います。

どうぞお楽しみに!

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