
【Web制作の仕事って?】“知らないからこそ面白い”がある仕事。FMC代表安東さんインタビュー後編
皆さんこんにちは。
前回に引き続き、今回もWeb制作会社の社長である安東さんにお話を伺ってきました!
目次
AI時代のWeb制作と変化する価値

―安東さんは長くWeb業界にいらっしゃいますが、これまで業界の変化を感じたことはありますか?
ここ2〜3年はAIの進化と導入によって様々なことが簡略化されるようになり、Webサイトに求められるもの自体が変わってきました。たとえば昔は、「いかにかっこいいデザインか」「いかにブランドらしさを出すか」といった派手で印象的な"見た目"が評価の軸でした。しかし今は、見た目のかっこよさよりも"中身"の面白さや内容が重視されています。
―なるほど、デザインよりコンテンツや体験のほうが重視されるようになったと。
はい。今は「そのサイトを見たときに、どれだけワクワクできるか」が大事です。なにを伝えるか、どう面白く見せるか、を考えることが仕事の核なのです。もはや「Webサイトをつくる」というより、その企業のブランディングや体験を「一緒につくっていく」という感覚ですね。「面白いことを一緒に仕掛けたら、結果的に良いサイトができた」みたいな時代なんだと思います。
―ただつくるだけではなく、「なにを」「どう伝えるか」が重要ということですね。
そうです。だからこそ、ちょっと変わったアイデアとか、自由な発想が評価されることも増えてきました。手を動かしてデザインするだけではなく、AIには思いつけないような、人間ならではの視点がとても大事です。
AIで自動化できることがどんどん増えている今、逆に「人間にしかできないことって何?」というのが問われています。難しい部分もありますが、だからこそすごく面白いと思います。
Web業界に求められる人材像とは?

―Web制作の仕事に興味を持っている人にとって、何か必要なスキルや考え方はありますか?
これは新卒の子からよく質問されるのですが、実は「これができなきゃだめ!」という明確なものはありません。
Web業界って本当にいろんな職種があるんです。マーケター、デザイナー、エンジニアなど、同じ「Webの仕事」といってもまったく違う動き方をしている人がいる。だから、「自分はこれが得意だから極めたい」という人もいれば、「全部ちょっとずつ関わって全体を見たい」という人もいます。どちらも間違っていないし、どちらにも向いている場所があると思うんです。
個人的には「興味を持って自分でどんどん調べちゃう」「掘り下げたくなっちゃう」ような人がすごく合っていると思います。あとは丁寧な人。お客さんのことをちゃんと考えて、細かいところまで気を配れるような人ですね。
―特別なスキルよりも、その姿勢や好奇心が大事ということですね。
そうですね。もちろん最初から全部できる人なんていないので、「やってみたい」「知りたい」という気持ちがスタートラインになります。
ただ、FMCの場合はベンチャー企業なので、いわゆる「指示があるまで動かない人」だとちょっと難しいかもしれないですね。たとえばお客さんが何に困っているのか、自分から聞きに行ったり、調べたり、提案したり。最初はうまくいかなくてもいいのですが、そういう「自分から動こうとする積極さ」は必要です。
―自分から関わっていこうとする姿勢が、成長につながっていくんですね。
そう思います。受け身でなく、誰かの課題を一緒に面白く解決しようと思える人は、Webの仕事にすごく向いていると思いますよ。
学生の皆さんへ"Web業界で働く魅力"

―最後に学生さんに向けて、Web業界で働く魅力を教えてください。
FMCでは「この業界に強いです!」と特化したやり方ではなく、いろんな業界のお客さんと関わっています。たとえば、美容室のサイトの打ち合わせをしたと思ったら、薬局のお客さんと打ち合わせして、さらに車屋さんのサイト相談にのって…みたいなことが毎日起こります。その日のうちに広告代理店のデザインを納品することもあるし、1日でまったく違う世界の人たちと仕事することがあるんです。
―まさに業界の裏側に触れられる仕事ですね。
そうなんです。美容室の人の気持ちになって、「集客のためにこんなことやってみましょう!」って話をしたあとに、今度は薬局のお客さんの相談にのっている。こんなにいろんな業界と関われる仕事って、正直なかなかないと思います。
毎日新しい発見があって「あ、この業界ってこんな仕組みなんだ」とか、「この会社の社長さん、こんな想い持ってるんだ」とか、ずっと学びがあります。
―でもそれぞれの業界知識って必要になるのではないですか?
それが、むしろ"教えてもらう"のが前提なんです。僕たちはWebとかITには強いけど、お客さんの専門分野については素人です。だから「教えてください」と素直に聞きます。そのうえで、「それならこういうことができますよ」と提案して、お互いの強みを組み合わせて、一緒にいいものを作ります。それがこの仕事の面白いところです。
―お客さんと一緒に作っていくのですね。
しかもホームページって、会社にとって非常に重要なものなので経営者の方と直接話す機会も多く、普段なかなか聞けないリアルな想いやビジョンを聞かせてもらえます。新卒1~2年目の若いメンバーが、大手企業の社長にインタビューしていて「すごいな」と思う場面もたくさんあります。
いろんな刺激があって、いろんな人に頼られて、毎日が新鮮で楽しい。Web業界って、そういう意味でも本当に面白い場所なので、学生のみなさんにお勧めしたいです。
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