美大の課題って大変なの?
こんにちは、ハルです。
突然ですが、美大を目指している学生へ質問です。
あなたは、美大の課題がどれほど大変なのかご存知でしょうか?
ちなみに私は、高校では普通科に入っていたので、美術系の課題の大変さをよく知りませんでした。
実際に入学してから与えられた課題を見て、「えっ、この量を1ヶ月後までに終わらせないといけないの?!」と衝撃を受けたのを覚えています。
ということで今回は、美大で出される課題の大変さについてお話しします。私自身が経験した内容ばかりになりますが、参考になれば幸いです。
目次
量が多い
1年生の課題
どこの美大でも、課題の量は多いと言われています。特に、1年生で与えられる課題が最も量が多くて、とっても忙しいです。
私が1年生の最初に与えられた課題は、デッサン、イラストレーター、造形、選択授業の4種類でした。(選択授業とは、陶芸・水彩・漫画・CGアニメーションなど、様々な分野から好きなものを1つ選択する授業です)
デッサンは1ヶ月で4枚描いたり、造形は約4ヶ月かけて制作したりなど、ハードスケジュールで必死に課題を進めていました。
量が多いので、それぞれバランス良く進めないと納期に間に合わなくなります。1つだけ上手く進められても、他のものが全くできていないと評価は下がってしまうので、常にスケジュールを確認しながら取り組んでいました。
学年が上がった後の課題
学年が上がると、自分が学びたい分野の研究室に入って課題に取り組みます。
私は工芸分野の陶芸研究室に入りました。課題の量は多くはなかったのですが、陶芸は窯を焚く日にちが決められていたので、それに合わせて課題を進めなければいけません。1年生のとき以上に、スケジュールは入念に確認していました。
作品のアイデアを出すのに時間がかかると、窯焚きの日に間に合わなくなるので、のんびりしている暇はありませんでした。
しかも、窯焚きの最中に作品が割れることがあるので、他のどの分野よりも作品の制作に失敗する回数が多かったです。なので、どうすれば上手く作品が焼き上がるか、毎日研究しながら作品を制作していました。
陶芸研究室の課題は、量は多くはなくても、1年生の頃より3〜4倍きつかったです。
ちなみに、デザイン分野の研究室に入った友達は、「量も忙しさも1年生のときよりだいぶ落ち着いてるよ」と言っていました。
研究室によって、課題の量と忙しさは全く違います。
なので、あなたがこれから美大を目指すのであれば、
- 学びたい分野にはどんな課題があるのか
- どのくらいの量で、どのくらい忙しいのか
- 研究室に入ったらどんなことを学ぶのか
これらの情報を得るためにも、大学のホームページを見て調べたり、オープンキャンパスに参加したりすることを強くおすすめします。
教授によってアドバイスが違う
納期までの間に、何度か教授たちからチェックをしてもらうのですが、それぞれのアドバイスが違いすぎて、自分の作品をどう改善したらいいのかわからなくなります。
私の美大では、常に3人〜4人ほどの教授が中間発表等のチェック時にアドバイスをしてくださったのですが、みんな言っていることがバラバラでした。
「作品のこの部分は◯◯にした方が良いよ」「いや、⬜︎⬜︎の方が良い気がする」「△△はどうかな?」など、聞けば聞くほど混乱してしまうことが多かったです。
たまに、教授の好みがアドバイスの中身に含まれていることもあったので、私は「そのアドバイス通り制作したら、教授好みの作品になっちゃうじゃん」と思うことが何度かありました。
正直にいうと、教授のアドバイスを100%受け入れる必要はありません。「このアドバイスは参考にできる」と思える意見だけを聞いた方がいいです。
あなたの表現したい世界観を、いかに作品に反映させられるかが大切なポイントです。
実技課題以外の授業も受けないといけない
実技課題のほかに、美術理論や外国語、日本・西洋美術史などの一般授業も受けなければいけません。
ただでさえ実技課題で手一杯なのに、そこに一般授業も履修するとなると、スケジュールがパンパンになって時間に余裕がなくなります。
実技課題の納期が迫ると、一般授業を休んで作品を制作することがありました。授業は5回までは休めるので、それを有効活用して実技課題のための時間を確保して制作していました。
ですが、一般授業もきちんと受けないと単位が取れません。学期末にはテストもあるので、休みすぎないように気をつけましょう。
納期間近は徹夜
おそらくどの美大でも、ほとんどの学生が納期間近に徹夜しながら課題を制作しているでしょう。
私も4年間で、納期間近に徹夜しない日はほぼありませんでした。1年生の頃は、課題をやる気がなかなか出ず、ギリギリまで手をつけないことが何度もありました。納期1週間前になって、徹夜しながら急いで制作していました。これは自業自得です。
学年が上がって陶芸研究室に入ってからも、徹夜はありました。ですが、学びたいと思っていた分野なので、課題に対してやる気を感じなかったことはありませんでした。
1個でも多くの作品を焼き上げたかったので、「徹夜をするのは当たり前」という意識で課題に取り組んでいました。
もちろん辛く感じることもありましたが、私は徹夜したおかげで良い作品がたくさん仕上がったので、満足感でいっぱいです。
ただ、あまりにも徹夜して追い込むと体調を崩してまうので、自分の体とよく相談しながら取り組むことをおすすめします。(私は追い込みすぎて体調と精神が弱ったことがあるので、気をつけてください)
これから美大を目指す学生へ
ここまで美大の課題の大変さをずっと語ってきましたが、かなりネガティブな内容で驚いた方もいると思います。
「美大に行きたいけど、そんなハードスケジュールでやっていけるかな...」と、不安に感じる方もいるでしょう。
ですが、「美大でどうしても学びたい分野がある」「美術の道に興味があるから、基礎をしっかり身につけたい」という方は、行ったほうが確実に良いです。
目的があって美大に行きたい場合は、ある程度の大変さは覚悟しながら挑む必要があります。
これからたくさんの課題をこなすうちに、あなたのやりたいことや目指したいものが見つかるかもしれません。
それでは、ここまで読んでくださってありがとうございました。
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