キックボードを安全に楽しむために!交通安全のプロが解説

キックボードで遊ぶ?

キックボードは子供から大人まで幅広い層の人が楽しんでいるので、皆さんの中にも使っている人がいるでしょう。まさか、通学に使用している人はいませんよね?

自転車に似た感覚で乗ることができるし、細い道路でも走れるので楽ちん。またコロナ禍でも密を避けられる乗り物としても人気のあるキックボードなんですが・・・

でも要注意!

キックボードには、足で蹴って人力で進むものと、電動式のモーターの力によって進むものがあり、道路交通関係の法令の扱いが異なるのです。

人力タイプのキックボードは「遊具」

人力タイプのキックボードは、道路交通関係法令では力を伝達するペダル等がないことから、自転車が分類される軽車両ではなく、「遊具」なのです。

つまり幼児が使用している三輪車と同じ扱いとされ、「交通のひんぱんな道路」での使用が禁止されているんです。

キックボードの販売や取扱説明書には「公道での使用は控えてください。」と記載されているものが多いです。

電動式のキックボード

最近の流行り「電動式のキックボード」は、LUUPのようなシェアリングサービスも登場したことで、より身近になっています。電動式のモーターとバッテリーを搭載しているので、自分でキックする必要はないし、便利だと購入している人もいるかもしれませんが・・・。

こちらは特に注意が必要です。

電動式とはいえ動力が付いているものは、道路交通法上、一層厳しい規制があるんです。

電動式のモーター付きのものは、その出力により道路交通法等では「原動機付自転車や自動車」に該当します。

電動式だからといっても必ず公道を走れるわけではなく、公道を走るためには、「道路運送車両の保安基準」に適合しなければならないのです。つまり原動機付自転車などの装備として必要な制動装置(ブレーキ)、前照灯、方向指示器、後写鏡(ミラー)等の装置を備え、かつ一定の基準に適合していなければ公道を走れないのです。

電動式のキックボードで公道を走るなら

公道を走ることのできる基準に適合した電動式のキックボードであっても、公道を走行するためには、以下のような条件をクリアしていることが必要です。

○ 区市町村税条例で定める標識(ナンバープレート)を取り付ける
電動式のキックボードには、区市町村から交付される標識(ナンバープレート)を取り付けなければなりません。

○ 自賠責保険(共済)の契約をする
自動車損害賠償保障法に規定する、いわゆる強制保険に加入する必要があります。

○ 運転免許が必要
出力の大きさによって、原付免許、普通二輪免許などの運転免許が必要になります。運転免許がない人は電動キックボードで公道を走ることはできません。

○ 車道通行
原動機付自転車なので、歩道を通行することはできません。

○ ヘルメットの着用義務等に従う
ヘルメットを着用するほか、道路交通法に定める原動機付自転車などの通行方法を遵守する必要があります。

注)令和3年4月から、一部の地域で、電動キックボードの実証実験が行われており、道路交通法上「小型特殊自動車」扱いとされヘルメットの着用が任意等の特例が認められています。

電動式のキックボードで検挙された事例

道路交通法違反などで検挙された事例にはどんなものがあるのでしょうか?いくつかご紹介します。

「無免許運転」
運転免許がないのに、電動式のキックボードを公道で乗った事例です。

「整備不良車運転違反」
運転免許はあるが、公道走行が認められていない電動式のキックボードや公道走行が認められているものでしたが、ブレーキなどに不備があったとして検挙されました。

「無保険車運転違反」
基準には適合していましたが、自賠責保険に加入していなかったのです。

・その他
歩道を走っていて「通行区分違反」、その他一般的な違反として「一時不停止」や「信号無視」、「飲酒運転」

なども・・・。

最近のキックボードによる事故

警視庁の発表では、東京都内で電動式のキックボードが絡む交通事故は、2021年1月~9月末までに45件(人身事故12件、物損事故33件)の事故が発生しているといいます。

・ 6月には、女性が電動式のキックボードを無免許で運転し、交差点の赤信号を無視して、タクシーと衝突。乗客男性の頭に軽傷を負わせ、自分も骨折。

・ 6月には、会社員男性が交差点で乗用車と衝突して転倒、頭の骨を折る重傷。

・ バランスを崩し転倒して骨折の重傷。

また、全国的には、これまでに人力タイプで以下のような重大事故が起きています。

・ 8歳の男児がキックボードで道路を横断中に乗用車と衝突して重傷

・ 5歳の男児が交差点で軽トラと衝突して死亡

・ キックボードで遊んでいた小学一年生の男の子が乗用車にはねられて死亡

電動キックボードを安全に乗るためのポイント

高視認性反射ベストを着用

試乗会で電動式のキックボードを乗ってみたのですが、慣れると快適に走行できました。

でも、普通の自転車やスクーターなどよりも注意しないといけないこともあるので、安全運転をするために次の点に注意しましょう。

  • カーブや交差点ではあらかじめスピードを落とす
  • 目立ちにくいので、服やリュックなどに反射材を付けたり、高視認性反射ベストなどを着る
  • 安全性の高い「PSC」や「SG」マークの付いたバイク用ヘルメットをかぶる
  • 路面のわだちや強風などの影響を受けやすいので、路面や気象にも注意し速度を控える

万が一の損害賠償等に備え

電動式キックボードのうち、公道の走行が認められているものは自賠責保険(強制保険)の契約をするので、交通事故の際に相手方の損害賠償等を行うことが可能です。

しかし、電動式でも基準に適合していないもので加害事故を起こした場合や、人力式のキックボードで事故を起こして法律上の損害賠償請求された場合に対応するために、「個人賠償保険」に加入しておく必要があります。

また、わだち等で転倒してけがをする例もありますので、できれば人身傷害補償医療保険の契約もお勧めします。

自転車に乗る方なら、最近では「自転車保険」に「個人賠償」や「人身傷害」などの特約付きのものがあるのでご家族で話し合ってみてくださいね。

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