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【10代におすすめの音楽】新しい世界が広がる民族音楽の魅力とは?

ゲームや小説などの作品に触れてその分野に詳しくなったことはあるでしょうか。

FPSで遊ぶうちにミリタリーに興味が湧いたり、シミュレーションゲームがきっかけで歴史に興味が湧いたりなど入り方はいろいろあるかと思います。

私は民族音楽にハマり、より一層理解するために民俗学や民族音楽に使われるコード進行などを調べるようになりました。今回の記事では、私がはまった民族音楽とそのきっかけについて書いていきたいと思います。

民族音楽ってどこが面白いの?

私が思う民族音楽の面白さは「どの音楽とも混ざる可能性がある」ことだと思います。たとえば、デンマークのHeilung(ヘイルン)というバンドの音楽性は独特なものであり、フォークロアやミニマル、インダストリアルを融合させたものです。

これらの音楽は生まれた地域や使う楽器などは異なりますが、それぞれのリズム感や空気感などを要所で取り込むことによって、新しい音楽性が生まれています。

現在活動している民族音楽バンドの多くは、複数の音楽性や時代背景を組み合わせて独自の世界を生み出しています。クラシックからデスメタルまで融合した音楽性があり、重低音やメロディなどの「要素」という単位では、なんでも取り込むことができる魅力が民族音楽にはあります。

混ざることが前提とも言える民族音楽は、今後も聴いたことのない音楽が生まれやすいジャンルだと私は感じています。

知識が増えると何が変わる?

私は「音楽から得られる情報が増える」楽しさを10代のみなさんに知ってほしいと思います。普段の音楽を聴くという行為に、色んな分野の知識が加わると、今まで見えなかった世界観や楽曲作りの工夫を感じられるでしょう。

こちらも例を挙げると、ノルウェーのWardruna(ワードルナ)というバンドは録音に強いこだわりがあります。本来、録音はスタジオなどの雑音が入りにくい環境が一般的です。ですが、Wardrunaは森の中で演奏することによって、独特の響きやリアルな環境音の乗った音を生み出しています。

森の中は楽器の音が広がってまとまらない、長引くと天気が崩れる、など屋内録音にはないリスクが多く、臨場感と引き換えに不安定な録音場所です。これらのリスクを考慮すると、屋内で録音して後で環境音を乗せたほうが簡単に思えます。

しかし、あえてハードな場所で録音することによって生まれる透き通った響きや大自然の環境音は、他のバンドにない個性となっています。

Wardrunaのこだわりを音源のみで感じるのは難しいかもしれませんが、バンドのことを理解すると、森のせせらぎの中にある努力やこだわりに気付くことができるかもしれません。

普段聴く音楽をもっと楽しみたいと感じた時、そのバンドのことを検索してみると、いつもと違った風景が見えると私は思います。

10代の私が影響を受けた民族音楽

『Heilung』

デンマークのフォークバンド。丸太や動物の骨、ヒンズー教の儀式で使われる鐘などが使われる土着信仰の強いサウンドが特徴的です。ベースとなる音楽はミニマル音楽となっており、ホーミーや笛、コーラスを複数重ねて4小節ごとに徐々に展開していく方式を採用。

歌詞は初期のヨーロッパ文明をリスペクトしており、ドイツ語を中心に古高ドイツ語ノルド語などの古語を楽曲の背景となる歴史によって使い分けてされています。

歴史に独自の解釈を踏まえた歌詞と共に楽曲の完成度も高く、ミニマルをベースにしながらもインダストリアルの要素を取り入れてしっかりとしたリズム感で聴きやすさを両立。ヴァイキング時代の音楽を現代風にアレンジした音楽性は評判が高く、オーストリアなどの中欧でアルバム売上の上位を記録しています。

『Wardruna』

ノルウェー生まれのフォークバンド。クラヴィクリラ(古代ギリシャの弦楽器)、タゲルハープ(フィンランドの伝統的な竪琴)などの純粋な古代ヨーロッパの楽器のみが生み出す温かみのあるサウンドが特徴的。

ベースとなる音楽はフォークなもののアンビエントの要素も強く、どの楽曲も森の中で演奏を聴いているような澄んだ空気感があります。また「北欧の文化や音楽的表現の再現」コンセプトにあり、牧歌的なメロディと松明や雨の音、語りを駆使して当時存在した文化やサウンドを現代に再現しています。

企画からファースト・アルバムまで7年掛かったというこだわりのサウンドと抑揚のあるドラマチックな音楽性は評判が高く、こちらも民族音楽として多くの賞を受賞したバンドです。

まとめ

私が民族音楽に興味を持った理由を紹介させていただきました。

民族音楽に限らず、音楽をもっと楽しみたいと感じたときに好きなバンドやグループのWikiを覗いてみるといつもと変わった視点で聴けるようになるかもしれません。

この機会に、「調べて聴く音楽」を試してみてはいかがでしょうか。

記事に入りきらなかった民族音楽はこちら!

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